昨年の、新型インフルエンザ騒動のときには、店頭のマスクが欠品して、仕入れ先からも入荷しない時期があった。マスクを求めてご来店くださったお客様が、マスクのなさに落胆して、「薬屋なのにマスクがないのはどういうことや。おかしいやろうっ。なんとかせいやっ」と怒鳴ったり暴れたりなさることもあった。 定番の仕入れ先からのマスク入荷が困難であると判断した本社バイヤーは、普段は取引のないマスクメーカーに連絡を取り、いろんなメーカーの使い捨て不織布マスクを大量に手配してくれた。が、その商品たちが全店舗に届いたころには、新型インフルエンザ騒動は終息を迎えており、人々のマスクに対する熱望も沈静化していた。そのため、そのとき入荷した大量のマスクたちは、その後、各店舗の死蔵在庫として、場所を取り続けることとなる。インフルエンザ関連用品として、「デッドストック」と呼ばれている死蔵在庫の仲間には、手指消毒アルコール剤と