熊本で続く地震は、南海トラフ地震の前兆かもしれないという話が出てきた。地震調査研究推進本部によれば、このタイプの地震は平均88.2年の間隔で起っており、1946年の昭和南海地震から70年たっているので、そのリスクはかなり切迫している。 国の防災対策推進基本計画の想定では、日向灘から駿河湾に至るマグニチュード9.1(東日本大震災とほぼ同じ)の地震が起きた場合には、約250万棟が全壊・焼失し、津波で24都府県の約8万7000ヘクタールが浸水し、約33万人が死亡すると予想されている。 もちろんこれは南海トラフが全面的に動いた場合の最大規模であり、一挙に起るとは限らない。過去の例でも、図のように1854年にも安政東海地震と安政南海地震が起り、1944年と46年に昭和東南海地震と昭和南海地震が起っている。 また間隔も70~200年とばらついており、「あと30年以内に70%」というのが国の予測だが、向