何が問題の背景にあるのか? 日本学術会議会員の任命拒否問題について、多くの人々が意見を述べている。その中で私は、「日本学術会議問題で、法律家は法に従って議論しているか?」という題名の文章を書いた。「学問の自由」という法原則について間違った理解が日本社会に浸透していないか、心配になってきたからだ。その後、この問題の背景に、より政治的な戦後日本の社会構造を反映したかなり大きな問題があることも明らかになってきたと思う。 ちまたでは任命拒否された6人が2015年安保法制に反対していた、ということが報じられている。それも関係しているのかもしれないが、その程度なら他の会員の中にもいる。もう少し踏み込んだ理由がなければ、6人だけが摘出されることはなかっただろう。筆者は、官邸の内情を調査したわけではないが、公開されている情報を見るだけでも、判明してくる点は多々ある。もう少し現状の整理が必要だろう。 創設か
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