三田紀房の投資マンガ『インベスターZ』を題材に、経済コラムニストで元日経新聞編集委員の高井宏章が経済の仕組みをイチから解説する連載コラム「インベスターZで学ぶ経済教室」の第28回。iモードやmixiといった有力なウェブサービスを生み出しながらも、GAFAのように世界的な覇権を握るには至らなかった「惜しすぎる国」ニッポンの課題とは?「捨てたものではない」というポジティブな側面にも光を当てる。 米国勢との決定的な違い 主人公・財前孝史と道塾学園創業家の現当主の対話は国産OS「トロン」の浮沈を軸に進む。ITのプラットフォーム競争での敗北を繰り返さないためにもベンチャー投資を、と力説する財前に当主は法外な要求を突きつける。 トロンには様々な「伝説」がある。作中の見立てはその一つの類型だ。真偽は別にして、なぜ日本はOSを含むプラットフォームビジネスで後塵を拝しているのかを考えてみたい。 ネットの世界
