10月に予定される消費増税を財源に、低所得世帯の子どもを対象に高等教育の負担を軽減する関連法案が9日、参院文教科学委員会で与党と一部野党の賛成多数で可決された。10日の参院本会議で可決、成立する見通しで、2020年4月から、授業料減免と給付型奨学金の支給が始まる予定だ。ただ、法案の審議では、制度の対象とならず、支援を受けられなくなる学生の扱いなど、解決すべき課題も浮かんだ。 負担軽減策の柱は、授業料の減免と、生活費などにあてられる給付型奨学金の拡充だ。 対象となるのは「両親と大学生、中学生」のモデル世帯で年収380万円未満の場合。収入ごとに減免額は3段階に分かれ、270万円未満の住民税非課税世帯は、国公立大が年間54万円で一部の大学を除き全額が免除、私立大は最大で70万円が減額される。奨学金は、非課税世帯なら国公立大の自宅生で約35万円、私大の下宿生ならば約91万円支給される。文部科学省は