5日に行われたペルー大統領選の決選投票は9日、開票率99・99%の段階でクチンスキー元首相(77)が50・11%、フジモリ元大統領の長女ケイコ・フジモリ氏(41)が49・89%を獲得し、クチンスキー氏がわずかながら依然リードしている。一方、ケイコ氏は日本で行われた在外投票で8割以上を得票した。 選管の発表では、両候補の差は約4万票で、未開票の残票数を上回ったが、判断が難しい疑問票がまだ10万票ほどあるとみられ、勝敗は判然としない状況だ。 選管によると、日本からの票は、8日早朝にペルーの集計所に到着。同日夜までに開票が終わり、ケイコ氏の得票が82・12%、クチンスキー氏が17・88%で、ケイコ氏の「圧勝」だった。日本に暮らすペルー人の多くを日系人が占めることがケイコ氏の優勢につながったとみられる。ただ、得票数は8千票ほどで、クチンスキー氏優勢の情勢を覆すには至っていない。 今回、在外投票の総
北朝鮮に拉致された横田めぐみさん(拉致当時13)の両親横田滋さん(83)、早紀江さん(80)夫妻が2014年3月にモンゴルで、めぐみさんの娘で夫妻の孫にあたるキム・ウンギョンさん(28)と面会した時の写真が9日、公表された。 夫妻を支援する有田芳生参院議員が写真を入手し、公開した。夫妻が首都ウランバートルで、ウンギョンさんや、その娘で夫妻のひ孫にあたる女児と面会した時の写真2枚。笑顔でひ孫を抱く早紀江さんらが写っている。夫妻は「とても嬉(うれ)しい時間でしたが、もう2年以上の歳月が流れました」として、被害者全員の帰国を願うコメントを支援団体を通じて発表した。 この面会は、日本側の働きかけで第三国のモンゴルで実現した。日朝両国政府は面会後の14年5月、スウェーデンのストックホルムで、拉致被害者らについて北朝鮮が調査することで合意。しかし調査結果の報告がないまま、北朝鮮は今年、核実験や事実上の
ロシア陸上界の組織ぐるみのドーピングを明らかにしたドイツの公共放送ARDが8日、ロシアのビタリ・ムトコ・スポーツ相がロシアサッカー界のドーピング隠しに直接関与した疑いがあると報じた。ムトコ氏は否定している。 ARDの報道によると、2014年8月、サッカーのロシア1部クラスノダールに所属する選手がドーピング検査で陽性になったという。だが、その事実は公表されず、選手も出場停止にならなかった。ムトコ氏はロシアサッカー協会長で、国際サッカー連盟理事も務めている。 ARDはスポーツ省の職員がドーピング検査機関あてに書いた電子メールを入手。ムトコ氏の名前と同じイニシャルが書かれ、その人物が「この件を調整している」と記されていることを根拠に、ムトコ氏の関与を指摘している。 ムトコ氏は番組内で疑惑を否定。8日にも「国際陸上競技連盟の理事会に影響を与えるための報道だ」とロシア・インタファクス通信にコメントし
世界有数の漁場、東シナ海での底引き網漁で、日本の漁船が、急増して漁場を占有する中国漁船に押されている。底引き網漁は環境への影響も指摘されるが、漁業の衰退は地域経済にも影響するため、水産庁は支援に乗り出す。 東シナ海での漁は主に、海底付近のキダイやアカムツ、練り物の材料となる魚を取る底引き網漁と、水面付近のサバやアジなどを取る巻き網漁だ。山口県以西の底引き網漁船は、1950年ごろには約800隻あったが、97年に100隻を割り、2001年からは10隻台に減少。今年は長崎市の2社、8隻のみとなった。 漁業就業者の後継ぎ不足は全国的な傾向だが、東シナ海での底引き網漁の衰退は、中国漁船の影響が大きい。中国では魚介類の需要が増え、中国近海だけでなく、日本近海にも漁船が進出するようになった。00年の中国との漁業協定で設定された日中両国が操業できる水域に、中国漁船が押し寄せている。 業界団体によると、中国
イスラエル中部の商業都市テルアビブ中心部の大規模商業施設で8日夜、男2人が客に向かって銃を乱射し、市民ら4人が死亡、6人が負傷した。警察は容疑者のパレスチナ人2人を拘束し、テロ事件として捜査を始めた。地元メディアなどが報じた。 現場は国防省近くにあり、飲食店や商店など約90軒が並ぶ人気の商業施設「サロナマーケット」。近くの飲食店にいた銃撃犯が突然、次々と銃を発砲した。夕食時で、大勢の市民や観光客らでにぎわっていた。拘束された2人は、ヨルダン川西岸ヘブロン近郊の村出身で、親類関係だったとの報道もある。うち1人は負傷したという。 テルアビブ中心部では今年1月の元日にも、アラブ系イスラエル人の男が銃を乱射し、2人が死亡した。昨年10月以降、エルサレムの聖地をめぐる対立をきっかけに、パレスチナ人によるイスラエル人への襲撃などが相次ぎ、AP通信によるとイスラエル側で30人以上、パレスチナ側で約200
11月の米大統領選本選に向け、民主党のクリントン前国務長官と、共和党のトランプ氏の対決が本格化する。両候補とも、好感度の低さなどの弱点を抱え、先行きは見通せない。ともに自らの党内に深刻な分断を抱えており、その克服が勝利に向けた課題の一つとなりそうだ。 7日夜のニューヨーク。白い上着に身を包み、ゆっくりと演壇にあがったクリントン氏は、しばらく笑顔で、時折両手を広げ、歓声を受け止めているようなしぐさをした。 いつもの絶叫調を抑え、語り口も穏やかに「この国の歴史で初めて、女性が主要政党の大統領候補になるという画期的な出来事を達成した」。 ニューヨーク郊外で演説したトランプ氏も、原稿なしで勢いに任せた「放言」を繰り返す普段のスタイルを封印。準備した原稿を淡々と読み上げた。 党の指名獲得を確実にした2人は、「大統領」の立ち振る舞いをともに意識しているようだった。 両陣営が気をもむのは、大統領候補とし
オーストリアの右翼政党・自由党は8日、リベラル派の「緑の党」元党首ファンダーベレン氏(72)が辛勝した5月のオーストリア大統領選で開票に不正があったとして、憲法裁判所に異議申し立てをした。自由党は下院第3議長のホファー氏(45)を擁立し、得票率わずか0・7ポイント差で敗れた。 同党が不正があったと主張するのは、投票翌日に行われた不在者投票分の開票。その6割以上の57万票について不当に無効票とされたり、選挙管理委員会の到着前に開票されたりした、と主張している。ホファー氏は当日投票分の開票ではリードしていたが、不在者投票分の開票で逆転された。 同氏とファンダーベレン氏との票差は約3万票。自由党支持者の間で「不在者投票の不正」を追及すべきだとの声が高まっていた。(ウィーン=喜田尚)
ベトナム紙タインニエン(電子版)は8日、中国が人工島を造成して開発を進める南シナ海・南沙(スプラトリー)諸島のジョンソン南礁(中国名・赤瓜礁)の最近の様子を、写真つきで報じた。建物の上に機関砲のようなものが複数見え、軍事施設のような外観となっている。 同紙関係者によると、写真は5月29日撮影。ベトナム軍の船がジョンソン南礁から約5キロの地点まで近づき、同乗した同紙記者が撮影したという。朝日新聞が同紙から入手した写真と動画では、高さ約50メートルとみられる灯台や複数階建てのビル、複数のレーダーアンテナも確認できる。 同紙は今年4月にも、同じように中国が人工島を造成し、レーダー施設などを配備している南沙諸島・ヒューズ礁(中国名・東門礁)の人工島の様子を洋上から撮影し、報じている。 南沙諸島ではベトナムのほか、フィリピンなども領有権を主張している。(ハノイ=佐々木学)
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く