太平洋と大西洋をつなぐ中米のパナマ運河で26日、従来の3倍近い貨物量の大型船が航行できる新ルートが開通した。1914年の操業開始以降で最大となる拡張プロジェクトにより、従来よりさらに大型のタンカーなどが通過できるようになった。世界の海上輸送の流れに大きな影響を与えると見られている。 「今日はパナマにとって、そして世界にとって歴史的な瞬間となる」。開通式で同国のバレラ大統領はそう力を込めた。新ルートで最初となる中国の大型コンテナ船が汽笛を鳴らし、大西洋側から太平洋側へゆっくり通り過ぎた。2万人以上の出席者が国旗の小旗をはためかせて祝った。 全長約80キロのパナマ運河は、高さ26メートルの人造湖まで船を上げてから反対側に降ろす方式。船が通過できるように水面を昇降させる閘門(こうもん)と呼ばれる装置は、かつては最大規模の船にも対応できたが、船舶の大型化と共に次第に通れない船が増加。対応策として、