香港トップの梁振英行政長官(62)は9日、香港で記者会見し、来年3月の長官選挙に立候補しない考えを明らかにした。理由について「中央からは仕事ぶりを高く評価されているが、出馬すれば家族に負担がかかる」と語った。だが、立候補を断念するように中国側から迫られたと報じる香港メディアもある。 梁氏は2012年7月に行政長官に就任し、現在1期目。14年の大規模デモ「雨傘運動」で、民主派への譲歩を拒否するなど習近平(シーチンピン)指導部の意向に従ってきた一方、中国寄りの手腕に対する反発も強く、支持率が低迷していた。 梁氏の不出馬宣言を受け、親中派・新民党の葉劉淑儀主席(66)が9日、出馬表明した。世論調査で人気が高い曽俊華財政官(65)も立候補に前向きとされる。 中国の国務院香港マカオ事務弁公室の報道官は「立候補しないのは深く残念だが、本人の決定を尊重したい」との談話を発表した。(香港=益満雄一郎)
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