北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄にあたる金正男(キムジョンナム)氏が13日にマレーシアで殺害されたと、複数の関係筋が14日、明らかにした。北朝鮮の工作員が関与したとの情報もある。マレーシアの警察当局が捜査しており、韓国政府も情報収集を続けている。 韓国のテレビ局「TV朝鮮」によると、正男氏は13日午前、クアラルンプールの空港で2人の女に毒針で殺害された。女2人はタクシーに乗って逃走。マレーシア警察は、女2人は北朝鮮の工作員とみて行方を追っているという。 マレーシア警察は14日、北朝鮮国籍の男性が13日朝、同空港の格安航空会社用ターミナル内で体調の悪化をサービスカウンターの係員に訴えた後、病院に搬送中に死亡したと声明を発表した。パスポートの名前は「キム・チョル」で、1970年6月10日に平壌で生まれた46歳の人物だという。 マレーシア国営ベルナマ通信は…
筑波大から仏東部ブザンソンに留学中の黒崎愛海(なるみ)さん(21)が行方不明になっている事件で、仏捜査当局が殺人容疑などで国際指名手配しているチリ人のニコラス・セペダ・コントレラス容疑者(26)が14日、首都サンティアゴのチリ最高裁に出頭した。同容疑者は昨年12月の帰国後は足取りが分からなくなっていたが、最高裁の出頭命令を受け、姿を現した。 最高裁によると、出頭命令は拘束や尋問が目的ではなく、仏当局から出されていた身柄拘束の要請について容疑者本人に伝えるため。要請そのものは今月3日、最高裁が「証拠不十分」として退けたが、一方で、容疑者に2カ月間の海外渡航禁止も命じており、その決定内容についても説明した模様だ。 同容疑者はかつて黒崎さんと交際。黒崎さんの足取りが最後に確認された昨年12月4日に夕食をともにし、一緒に黒崎さんの寮に戻ったとされる。その後、チリに帰国したため、仏当局はチリ側に身柄
米国土安全保障省のケリー長官は13日、移民税関捜査局(ICE)が先週、全米で不法移民を一斉摘発し、680人以上を逮捕したと発表した。犯罪歴のある不法移民の拘束を優先するとしているが、逮捕歴のない人も含まれている。 トランプ大統領は選挙戦で、「大統領就任の初日に、犯罪歴のある不法移民の強制送還を実施する」と宣言。「約1100万人の不法移民を強制送還する」とも公約していた。 トランプ氏は同日、カナダのトルドー首相との共同記者会見で、「我々は札付きの犯罪歴のある者を捕まえ、送還する。これは私が(選挙で)公約したことだ」と強調した。 ケリー長官は同日の声明で、「先週、ICEは全米で一斉摘発に着手した。有罪判決を受けた犯罪歴のある外国人や、ギャングら市民の安全を脅かす者、米移民法に違反した個人を対象に行った」とした。逮捕者のうち、75%は犯罪歴のある不法移民だと強調しているが、犯罪歴のない人も含まれ
バレンタインデーを祝うべからず――。パキスタンの首都イスラマバードの高等裁判所が13日、異例の命令を全土に言い渡した。当局が街頭で花束や風船などプレゼントの没収を始め、市民は困惑している。 命令は「即日実施」。地元紙によると、公共の場での催しや商品販売のほか、関連の報道や広告も禁じられた。監督官庁には、命令の順守状況を監視することを求めているという。 命令は、市民の嘆願に応える形で出された。嘆願は「バレンタインは『愛』を語りながら、実際には『わいせつ性』を広げている」と訴えるものだった。 イスラマバード中心部では数日…
韓国の朴槿恵(パククネ)大統領と支援者チェ・スンシル被告らをめぐる不正を捜査している特別検察官の報道官は14日、国会に捜査期間の延長が必要だとする意見書を提出したことを明らかにした。特別検察官による現行の捜査期間は28日まで。朴氏の事情聴取や大統領府の家宅捜索なども実現しておらず、さらなる捜査の必要性を訴えた。 議員立法によって任命された特別検察官の捜査期間は70日間と定められている。ただし、大統領の承認を得れば、30日間延長できる。大統領の権限を代行する黄教安(ファンギョアン)首相は延長を認めるか態度を明らかにしていないため、野党側から法改正によって捜査期間を延長すべきだとの意見が出ている。(ソウル=東岡徹)
韓国の洪容杓(ホンヨンピョ)統一相は14日の国会答弁で、北朝鮮の中距離弾道ミサイル「ノドン」(射程1300キロ)の核搭載能力について「可能だと考えている」と語った。ノドンは日本のほぼ全域を射程に収める。韓国は国防白書などで「核兵器の小型化能力は相当な水準に達している」としていた。 韓国軍などによれば、北朝鮮は1990年代後半にノドンを実戦配備し、現在は約200発を保有。搭載できる弾頭重量は700キロとみられている。 韓国国防省は昨年10月、北朝鮮による昨年1月の4度目の核実験がブースト型核分裂爆弾(強化原爆)だったとの見方を公表。強化原爆は核物質や爆薬、緩衝材などを節約できるため、重量を1トン以下に小型化することも可能とされる。(ソウル=牧野愛博)
来日中のイランのモラベルディ女性・家庭環境担当副大統領が14日、東京都内で記者会見した。イランを含む中東・アフリカ7カ国の国民の入国を一時禁止した米大統領令を「テロとの戦いをうたっているが、建設的な解決策ではない。逆にテロや内戦、紛争、戦争の可能性を広げる結果になりかねない」と批判した。その上で、大統領令について「今後、どんな影響をもたらすのか、真剣に検討する必要がある」とした。 またモラベルディ氏は、イランの核開発を制限する核合意について、「現政権の外交における大きな成果であり、イランと諸外国の間で協調的な関係が成立した」と評価。「イランは誠実に着実に履行している。米国が一方的に、一カ国で重要なこの合意を破棄できない」と釘を刺した。ただ「時間がたてば(トランプ大統領は)現実的なアプローチをしてくると期待している」とも述べた。トランプ氏は核合意についてこれまで、「歴史上、最悪の合意だ」など
米ロサンゼルスで12日に開かれた第59回グラミー賞授賞式のショーでは、移民や難民に厳しい姿勢を示すトランプ米政権への非難が相次いだ。痛烈な表現でトランプ氏を批判し、「抵抗しよう」と呼びかける歌手もいた。 最優秀新人賞候補のアンダーソン・パークは、ヒップホップグループ「ア・トライブ・コールド・クエスト」、ラッパーのバスタ・ライムスと舞台に登場。ライムスは、トランプ氏を「プレジデント・エージェント・オレンジ(枯れ葉剤大統領)」と、どぎつい表現で批判した。 トランプ氏の日焼けした肌がオレンジ色にみえることと、ベトナム戦争で米軍が使用した枯れ葉剤「エージェント・オレンジ」を重ね合わせたものだ。「多くの人々を苦しめる存在」という意味を込めたとみられる。「米国全体に悪を連鎖させてくれてありがとう」「失敗に終わったイスラム教徒禁止令をありがとう」などのことばもあった。 パークらは握りしめた拳を突き上げ、
拘束されている人権派弁護士らへの拷問や虐待が相次いで指摘されている中国で、仲間の弁護士や民主活動家が今月、政府に拷問をやめさせようと「中国反拷問連盟」を結成した。当局の締め付けが強まるなか、400人以上が実名で名を連ね、13日からネット上で参加を呼びかけ始めた。 発起人は、2015年の弁護士ら一斉拘束事件で起訴された謝陽弁護士への拷問・虐待の詳細を先月告発した陳建剛弁護士や、「盲目の人権活動家」として知られ、12年に渡米した陳光誠氏、ノーベル平和賞候補にも名前が挙がる人権活動家の胡佳氏ら12人。 呼びかけ文では、拷問は中国の司法にずっと続く病理であり、言論や思想を理由にした「良心の囚人」に集中していると指摘。特に一斉拘束事件以降、場所を明らかにしないまま拘束を続け、弁護人に面会させない状況の中で多発していると批判した。「むき出しの拷問を前にして、黙っていられない。我々は立ち上がり、恐怖を乗
フリン米大統領補佐官(安全保障担当)が13日夜(日本時間14日午後)、辞任した。ホワイトハウスが発表した。暫定の補佐官として、キース・ケロッグ元陸軍中将をあてる。トランプ政権発足前に駐米ロシア大使と電話し、対ロ制裁について協議していたことが問題視されていた。 フリン氏は安全保障の司令塔として、昨年11月のトランプ氏と安倍晋三首相との会談のほか、今月10日の首脳会談にも同席していた。トランプ政権の外交政策の要として対北朝鮮政策の見直しなども担っていた。トランプ政権の要職が辞任に追い込まれ、政権にとって大きな痛手になるのは避けられない情勢だ。 オバマ前大統領が対ロ制裁を発表した昨年12月29日に、フリン氏がロシア側と会話したことを米情報機関は傍受している。対ロ制裁は、ロシア情報機関が米大統領選挙にサイバー攻撃などで介入したことへの報復措置だった。フリン氏自身やペンス副大統領はこれまで、フリン氏
一昨年に「脱ヌード」を宣言して話題になった米男性誌「プレイボーイ」が、再び方針転換をした。3・4月号の表紙には「裸は普通だ」というキャッチコピーを掲げ、女性のヌード写真を掲載する。同誌創刊者の息子で、編集幹部のクーパー・ヘフナー氏は13日、「我々のアイデンティティーを取り戻す」と発信した。 プレイボーイは1953年の創刊以来、女性のヌードグラビアが売りだったが、インターネットを通じて過激な画像の入手が容易になるなか、部数や広告収入が減少。2015年にヌードを載せない判断をし、16年から実施していた。 ただ、この決断には社内からも異論が起きたようだ。ヘフナー氏は13日にツイッターで、以前のヌード写真の見せ方が時代遅れだったと認めつつも、「完全に取り除くのは間違いだった」と方針を再び変えた理由を説明した。米メディアによると、掲載されるヌード写真は以前ほど過激でないという。(ニューヨーク=中井大
中国の大富豪の男性が先月末に香港から失踪した事件で、男性が中国警察の監視下に置かれているとの見方が強まっている。男性は習近平(シーチンピン)国家主席ら共産党幹部の親族らとも接点があったという。中国警察は香港では捜査権がないため、「謎の失踪劇」として波紋を呼んでいる。 男性は北京の大手投資会社の実質的な経営者・肖建華氏。香港メディアによると、資産は400億元(約6600億円)。民主化運動が政府に弾圧された1989年の天安門事件の際、北京大学で体制側の学生会トップを務めた。卒業後、株式投資などで巨額の資産を築いたとされる。 米紙ニューヨーク・タイムズ(中国語版)によると、肖氏は1月27日未明、6人の男たちに車いすに乗せられて、長期滞在していた香港の超高級ホテルを出たことが監視カメラで確認された。家族は翌日、警察に失踪届を出したが、直後に撤回。肖氏はその後、ソーシャルメディアを通して「国外で療養
安倍晋三首相が米大統領専用ヘリの機内でトランプ大統領と満面の笑みで収まったツーショット写真は、トランプ氏の長女イバンカさんが撮影していた。首相が13日夜、出演したBSフジの報道番組で明らかにした。「こわもて」で知られるトランプ氏が白い歯を見せている写真だが、撮影者に「秘密」があったようだ。 写真は首相がワシントン訪問中の10日(日本時間11日)、日米首脳会談を終えてフロリダ州パームビーチにあるトランプ氏の別荘に向かう途中に撮られた。両首脳が大統領専用ヘリ「マリーンワン」で移動する様子を、トランプ氏がツイッターに投稿。首相のことを「晋三総理」と親しみを込めて呼んだ。 写真のトランプ氏が満面の笑みを見せている点について、首相は番組で「この写真はお嬢さんのイバンカさんが撮った写真なので。表情が緩んだろうと思います」と明かした。 両首脳はフロリダで計27ホールに及ぶ「ゴルフ外交」にいそしんだが、首
中央アジアのトルクメニスタンで12日、大統領選が行われ、現職のベルドイムハメドフ氏(59)が3選を決めた。任期は7年。タス通信によると、中央選挙管理委員会が13日発表した暫定得票率は97・69%。 旧ソ連の崩壊に伴い独立したトルクメニスタンでは、初代大統領のニヤゾフ氏が強力な個人崇拝体制を確立。ニヤゾフ氏の死去に伴い後継者となったベルドイムハメドフ氏も、首都に自身をかたどった黄金の騎士像を建てるなど、前任者同様の路線を進めている。国内のテレビや新聞は大統領を賛美する報道で占められており、計9人が立候補した今回の大統領選もほぼ形式的なものだった。(モスクワ=駒木明義)
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