フェアトレード(fair trade)は、“発展途上国の生産者から生産コストや原材料に見合った価格で商品を購入する”ことで、より公平な貿易を行おうというものである。それによって生産者や労働者の労働環境や生活水準が改善し、児童労働や強制労働の撤廃につながると期待されている。 現在、フェアトレードの対象産品にはコーヒーや紅茶のほか、バナナや砂糖といった農産物、衣類、雑貨など21種類がある。たとえば、イギリスのセインズベリーというスーパーで売っているバナナをみると、普通の商品は8本で1.15ポンドだが、フェアトレードのバナナは1.37ポンドで20%ほど高くなる(右の写真参照)。途上国の生産者が先進国の業者にバナナを売る場合、先進国の購買力があまりにも強いので、買い叩かれてしまうことがあるが、それでは途上国の国民の生活水準が改善しないどころか、貧困のさらなる悪化を招いてしまう。 日本でもここ数年、