きょうのWSJ日本版より 日本の美術品オークション大手、シンワアートオークションは昨年、現代アート作品を手掛けることを決め、店舗を開設したのは――香港だった。日本での需要は極めて少なく、若手アーティストが生き延びるのは非常に困難だと倉田陽一郎代表取締役社長は言う。 上海、ソウル、ハノイ、ジャカルタでは、アジアの経済成長で豊かになった収集家が地域の芸術家の作品を高値で次々と買い、アジアの現代アートはブームとなっている。しかし、日本は違う。日本のアーティスト代理人、一色與志子(よしこ)氏は、日本のお金持ちは高級車や高級腕時計なら買うが、現代アートは買わないだろうと指摘する。 一色氏は海外に顧客を求めた。また、タカ・イシイギャラリー東京のオーナー、石井孝之氏のビジネスの3分の2は海外からのものだ。石井氏によると、彼は世界中のアート展に参加している。 このため、日本の美術作品の収集家は掘出物を見つ