今回はエクスペリエンス・デザインの変遷を、特にデジタルとエクスペリエンスの関係性を軸にひもといていきたい。 連載第1回では、IoTが企業のビジネスに本格的に導入されるようになると、企業とお客さまはデータを媒介にして長い時間つながり続けるようになること、そして、その行動データはAI(人工知能)を駆使して解析(アナリティクス)されて「近未来のエクスペリエンスの予測と改善提案」を継続的に行うことが企業の提供するサービスの主な要素になることをお伝えした。 エクスペリエンスとデジタルとの出合いは「新しい価値や習慣」を生んできた ここで重要なことは、IoTやAIは実は「ツール」(道具立て)にすぎず、企業が本当に立ち向かうべき対象は、IoTやAIの活用を前提にして、お客さまが企業(ブランド)に愛着を感じ続けるような豊かなエクスペリエンス(ブランド体験)をいかにデザインしていくか、ということなのである。同