ニューヨークから半年ぶりにプレイヤーの家に帰ってきた井上さんの姿を一目見て、殆どの人が心の中で「あっ」と短く声を上げた筈だ。 全体にケバくなった。色気づいた。乳がデカくなった。「向こうでさんざん遊んできたな」などと、下衆の勘ぐりをせずにはいられないくらいの変貌ぶりだった。 もっともそこで「僕の涼子ちゃんが、毛唐どもにさんざん弄くり回されて、揉みし抱かれてたなんて!?」なんてショックを受けずに済んだのは、ぶっちゃけた話、俺と井上さんがそこまで親密な仲ではなかったからだろう。 以前に井上さんが家に転がり込んできたときは、決して「ぴちぴち女子高生と一つ屋根の下」なんて甘いシチュエーションではなかった。 一人住まいの男の家に単身転がり込むほど大胆なクセに、やたらと身持ちが堅く、そしていざ口を開けば、やけにオヤジ臭い話をくどくどと始める井上さん。 ゲームの性質上、一日に一回は井上さんと顔を合わせるこ