血が通う紙面の大切さ 目を疑った。驚き、そして胸が熱くなった。 手にしたスマホ画面。前夜の勤務でレイアウトした紙面(東京・中部・北海道本支社発行)、そして数々の見出しの画像が、たくさんの方々によって多様なネット媒体を通じて拡散され、無数に流れていく。こんなことは約15年間の編集記者生活で初めてだ。 アイドルグループSMAPの解散問題が初めて報じられた13日。私は14日付朝刊スポーツ面の編集責任者だった。私は44歳。見開きの右面担当の塩崎崇記者は42歳。2人とも熱狂的ファンでもない。しかし、ほぼ同世代(SMAPメンバーは43〜38歳)のスターとして敬愛し、親しみを抱いてきた。カラオケに行けばよく歌う曲がある。「解散か?」。衝撃は大きかった。 そんな思いを紙面に込めたい。スポーツ記事の見出しにヒット曲の題名をちりばめれば、ファンに限らず多くの読者が共感を覚えてくれるのでは。塩崎記者がシングル一