大阪府藤井寺市にある、事業家山田市郎兵衛さん(享年77)の墓の下から13日、ミイラが見つかった。92年前に亡くなった山田さんは、死後にミイラになることを親族に求めていたといい、ミイラは山田さんとみられる。 墓を掘ると石室が 親族らによると、山田さんは江戸末期の1851(嘉永4)年、今の藤井寺市に生まれた。染料の販売や貿易などで財をなし、旧制大阪府女子専門学校や帝塚山学院の創設にも貢献。1928年に亡くなった。 「ひいおじいちゃんはミイラになって、お墓の下で眠っている」。山田さんのひ孫にあたる松尾淳子さん(66)は母親からこう聞いていた。「ミイラにしてほしいという遺言を息子に託し、病院で処置してもらった」とも伝えられてきた。ただ信じてもらえない気がして、周囲にはあまり話してこなかったという。 今回、マンションが建設されることになり、山田さんの墓を移すことになった。親族らが墓の下を掘り始めたが