小原ダム(おはらダム)は、福井県勝山市、一級河川・九頭竜川水系滝波川に建設されたダム。高さ35.5メートルの重力式アーチダムで、北陸電力の発電用ダムである。同社の水力発電所・滝波川第一発電所に送水し、最大1万2,300キロワットの電力を発生する。 歴史[編集] 建設[編集] 福井県勝山市を流れる滝波川は、石川県との県境にそびえる両白山地(加越山地)・赤兎山・大長山に端を発し、勝山市中心部で九頭竜川に合流する、長さ約20キロメートルの川である[2]。滝波川では明治時代から当時の電力会社・京都電灯によって水力発電所の建設が進められ、1908年(明治41年)9月に完成した中尾発電所(600キロワット)を皮切りに、1918年(大正7年)3月に木根橋発電所(650キロワット)が、1919年(大正8年)4月には薬師発電所(547キロワット)が完成している[3]。これら3発電所はのちにいずれも800キロ