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  • 変な子も二十歳過ぎれば只の人の話 - ここで会ったが木曜日

    十で神童 十五で才子 二十歳過ぎれば只の人。 昔の人は、上手いこと言う。 天才と呼ばれる子であっても、大人となるにつれ凡庸になるさまは、我々の身近でも良く見かける。 天才少女がそのまま成長し、オリンピックという途方もない舞台でメダルを獲得した卓球の愛ちゃんなんぞはとんでもなくエライ。 愛ちゃんみたいな例は結構稀で、大多数の天才が大人になるにつれ凡夫として生きてゆく。 そうなる理由は様々あるが、私が思うに四つの理由に分類される。 まず一つが、周りが天才に追いつく。 要は、割り算が出来る幼稚園児は天才であるが、小学三年生で出来ても普通であるし、三十歳もとうに過ぎた私が『割り算出来る!』と言ったところで、だから何なん。という話になる。 次に、世界が広くなる。 いわゆる、井の中の蛙というやつで、三十人のクラスの中では天才的に足が速くても、百人が参加する運動会では三番目位になり、中学校でもっと人数が

    変な子も二十歳過ぎれば只の人の話 - ここで会ったが木曜日
    mgpoponta
    mgpoponta 2020/01/30
  • 0点の話 - ここで会ったが木曜日

    過日、美しき子持ち女性と良い仲である友人事に行った時、中々ショッキングな事実が発覚した。 どうやら私は算数が出来ない。 決して、数学ではない。 算数である。 結構ビビった。 何がビビったって、私は現在三十四歳のちょっとしたおじさんである。 まさか、自分が算数の出来ないおじさんになるとは夢にも思わなんだ。 事の発端は、友人が鞄からおもむろに取り出した算数ドリルから始まった。 この友人は来春結婚する予定なのだが、結婚をして夫となると同時に、小学三年生と五年生である二人の子供の父とも成る中々の果報者でもある。 彼は、花の中卒である私とは全然違い賢い大学を卒業して、いわゆる一流企業に勤めるナイスガイなのだが、子となる二人に勉強を教えてやる為に小学生の算数を復習する〝大人算数ドリル〟なるものを購入し持ち歩いていた。 真面目で優しい男である。 で、その算数ドリルには小学校高学年向けの問題がたくさん

    0点の話 - ここで会ったが木曜日
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    mgpoponta 2019/10/24
  • 神回の話 - ここで会ったが木曜日

    当サイト、『ここで会ったが木曜日』は、今年の二月より、〇〇の話、あるいは〇〇な話などと銘打って、よく分からんエッセイやコラムを毎週木曜日に更新してきた。 筆者である私は川端康成ではないので、何を書くのか天からヒラヒラと舞い降りる事は絶対に無く、毎週何を書けば面白いかとウンウンと唸りながら、時には壁にガンガンと頭突きをくれながら考え、極めて貧困な発想力から文章を絞り出している。 だがしかし、遡ること数日前。 いつもの様に何を書こうかとウンウンと考えており、そろそろ壁頭突きをかましてやろうかと考え始めた矢先、突如として素晴らしく完璧な話を思いついた。 その話は、極めてエキセントリックでファンタスティック、それでいてアメージングでビューティフォーな話である。 つまりはめちゃくちゃ面白く、かつ洗練された美しい話であり、誰にとっても為になり、更に文学としても不思議なくらい調和のとれた完璧な話である。

    神回の話 - ここで会ったが木曜日
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    mgpoponta 2019/10/11
  • 読者と私と日食の話 - ここで会ったが木曜日

    過日、北海道へ出張に向かう飛行機の機中で、私はボロボロと止めどない涙を流し、ズルズルと止めどない鼻水を垂らしていた。 別にブタクサの花粉にやられていた訳ではない。 その時読んでいた小説に登場する子供があまりにも不憫で、私は顔がグチャグチャになるほど泣いていたのである。 自宅やホテルの室内ならば声を出して泣いているところだが、そこは飛行機の機中である。 絶対に静かにしなければならない場所であり、嗚咽漏らして泣く訳にはいかなかった。 だが物語が佳境に入るにつれ、どうしたって涙が出てくる。 静かに泣くというのは物凄ぇ苦しい。 笑ってはいけない場面に遭遇すると、ちょっとした事で吹き出してしまうのと同じで、泣いてはいけない場面では、なぜかは知らんが悲しさが増幅する。 で、私の場合涙を堪えようとすると行き場を失った涙が鼻から垂れてくるらしく、ダラダラと鼻水が垂れてくる。 しかもこの時私の隣には ボブサ

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    mgpoponta 2019/10/10
  • 鬼の話 - ここで会ったが木曜日

    植物・動物に関わらず命あるものは、総じて長い年月をかけて進化していく。 と、先程NHKが言っていた。 曰く、劣等種や突然変異は自然淘汰されていくらしい。 平たく言うと、ろくでなしや変なやつは進化の邪魔という事らしい。 NHKは常に正しいので間違いないと思う。 私は大変なろくでなしであり、変なやつなので、おそらく神様辺りがこんなやつの子孫を残すと大変な事になると判断したらしく、現在の医学では子宝に恵まれる事はほぼ無い。 私の考え得る限り、最高の遺伝子を受け継ぎ、一生懸命、至極まっとうに生きてきたのに、変なろくでなしに拝み倒されてとなってしまった事で、シーズー犬の母になるハメとなった家内には大変申し訳なく思うが、巻込事故にあったと思ってどうか勘弁して頂きたい。 かく言う訳で、人の親になった事は無いが、シーズーの父であり、中々バイオレンスな親を持つ子供であった経験はあるので、この度起った鬼の所

    鬼の話 - ここで会ったが木曜日
    mgpoponta
    mgpoponta 2019/09/20
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