タグ

ブックマーク / shippopo.hatenablog.com (4)

  • 「シャムロック・ティー」(キアラン・カーソン) - mauのしっぽぽ図書館

    図書館にて借出し: シャムロック・ティー (海外文学セレクション) 作者: キアランカーソン,Ciaran Carson,栩木伸明出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2009/01メディア: 単行購入: 2人 クリック: 11回この商品を含むブログ (22件) を見る ここ数年クロスステッチにハマっている私です。刺繍の素晴らしさといえば自分で刺す楽しみは勿論ありますが、それ以前に 刺繍糸の色の豊富さとその美しさ、もう眺めているだけで幸せになります。願わくばDMC(ヘビメタじゃない方)の色見帖を 購入して一日中ぼんやり&にやにや見つめていたい…。 しかもDMCは色に全部名前がついていて(参考)、その名を読むだけでも様々な空想が広がります。もううっとり。 書も全101章のほとんどのタイトルが色にまつわる単語で構成されていて、それだけで色とりどりの刺繍糸を床にぶちまけたような陶酔感に

    「シャムロック・ティー」(キアラン・カーソン) - mauのしっぽぽ図書館
  • 「アフター・レイン」(ウィリアム・トレヴァー) - mauのしっぽぽ図書館

    図書館にて借出し: アフター・レイン 作者: ウィリアムトレヴァー,William Trevor,安藤啓子,神谷明美,佐治小枝子,鈴木邦子出版社/メーカー: 彩流社発売日: 2009/01/01メディア: 単行 クリック: 4回この商品を含むブログ (8件) を見る なぜか最近翻訳ラッシュとなったトレヴァーの短編集新刊。夫婦や親子もしくは家族といった、好む好まざるに関わらず 持続的に関係を続けていかなければならない人達の心をよぎる影に、思わず身震いしてしまいます。 しかもそれが激情ではなく、あくまで諦念として描かれるところが一層恐ろしく感じられるのでした。 しかし「アフター・レイン」って書名としては無粋だな、せめて普通に「雨上がり」じゃ何故いけないの?と思っていたのですが 読んで気づいたのですが表題作は「聖母の贈り物 (短篇小説の快楽)」でそれこそ「雨上がり」として訳されていたものだった

    「アフター・レイン」(ウィリアム・トレヴァー) - mauのしっぽぽ図書館
  • 「通話」(ロベルト・ボラーニョ) - mauのしっぽぽ図書館

    図書館にて借出し: 通話 (EXLIBRIS) 作者: ロベルトボラーニョ,Roberto Bolano,松健二出版社/メーカー: 白水社発売日: 2009/06メディア: 単行購入: 2人 クリック: 97回この商品を含むブログ (43件) を見る 2003年に50歳で亡くなったチリ出身の作家の短編集。昨年英訳された長編「2666」が大変な話題を呼んでいたので 是非読んでみたかったのでした。 傾向としてボルヘスとかカフカも引合いに出されているようですが、少なくともこの短編集に限ってみれば、一番私に しっくりくる喩えはタランティーノとチェーホフ。これといった取り得のない人物がパッとしないままにずるずると堕ちて、 でも下手をすれば誰も(人ですら)その事に気づかない、笑っていいのかも分からなくなるような、そんなやるせない 状況が綿密に描かれています。 スペインが舞台の話も多く、予想よりも

    「通話」(ロベルト・ボラーニョ) - mauのしっぽぽ図書館
  • 「砂時計」(ダニロ・キシュ) - mauのしっぽぽ図書館

    「東欧の想像力」シリーズ第一弾、ということで読んでみました: 砂時計 (東欧の想像力 1) 作者: ダニロ・キシュ,奥彩子出版社/メーカー: 松籟社発売日: 2007/01/31メディア: 単行購入: 1人 クリック: 23回この商品を含むブログ (10件) を見る いやあ、これは手ごわかった…。決して読みにくい文章ではないのだけど 全六十六の断章が時系列も文体もかなりバラバラで、どういう法則で 全体が構築されているのかが良くわからなくて。 グロテスクなユーモアを湛えた表現や全体に漂う不穏な雰囲気は感知できるのだけど 自分が今どの時点に立っているのか、ふと我に返ると迷子のように途方にくれてしまう。 最後の方でやや全体像が見えてくるも、全てがカチッと収まる快感には程遠い。 読了後にネット上での訳者による非常に詳細な読解論文をざっと読んだけれども、 すり合わせて「答え合わせ」をするのも何か無

    「砂時計」(ダニロ・キシュ) - mauのしっぽぽ図書館
  • 1