○6章 ゲーム脳人間とキレる脳のしくみ ・テレビゲームと集中性の関係 まず森氏は、ゲームが「集中性を高める」という説が信じられてきた事を紹介し、それは実は誤解である、と主張します。そして、ゲームによって前頭前野の神経細胞の活動の低下が起こった、という推測を、その主張の根拠としています。 ここで森氏は、被験者の報告を出しています。たとえば、 彼らに自分自身を分析してもらうと、その大半はもの忘れが激しいと言います。鍵、財布、友達との待ち合わせ時間の間違いなど、毎日あるそうです。そしてほぼ全員が、もの覚えが悪く、集中性も悪いと答えています。(P148) この部分についても、それまでの主張と同じく、詳しい情報は明記されていません。分析というのがどのようなものだったか、客観的に測定出来る心理学的指標なりを用いたのか、他に分類された人との違いはどの程度であったか、等々。 森氏は、次のような例も出します