東芝は4月23日、同社の路面電車向け蓄電システムによる架線レス走行試験を、鹿児島市交通局の協力により実施したと発表した。 同社製のリチウムイオン二次電池「SCiB」を採用した蓄電システムを、鹿児島市電の1000形電車に搭載。架線からの電力供給を停止した上で鹿児島駅前停留場から郡元停留場までの区間を折り返し、約10km走行した。 東芝によると、架線から直接充電する場合は電圧が高いため、従来は大型の充電装置が必要で、設置スペースも多く取る必要があった。今回の走行試験で使用した蓄電システムは、照明などの電源用に変換する補助電源装置に充電器を接続。これにより充電器を小型化した。座席の下に搭載することもでき、既存の車両にも蓄電システムを搭載することが可能になったという。 《草町義和》