大手予備校「河合塾」が昨年秋に中学3年生の保護者を対象に開いた進学説明会で、東京、埼玉の複数の私立高校について、模擬試験の成績を示すと入試で優遇される制度があると説明していたことが29日分かった。 河合塾から一部の高校には、受験希望者の名簿と模試成績を直接提供していたことも判明した。 河合塾の労働組合「河合塾ユニオン」の竹中達二委員長らが同日、記者会見し、明らかにした。組合側は「入試の公平性をゆがめており問題だ」としている。 河合塾の資料や組合などによると、東京都、埼玉県内にある私立高校7校の入試説明会などで模試の成績を持参するよう保護者や受験生に促し、「一定基準に達していれば入試で優遇される」と説明していた。