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『夢魔のレシピ-眠れぬ夜のための断片集』レメディオス・バロ(著) / 野中雅代(訳) / 工作舎 / 1999 レメディオス・バロの『夢魔のレシピ』を読んだ。 レメディオス・バロは日本ではまだあまり知られていない。しかし絵は知られている。(ひょっとしたら観たことがある人もいるかも。) たとえばガルシア・マルケスの『百年の孤独』(邦訳)の表紙絵はバロの絵だ。螺旋状の不思議な城(ところどころに塔が建っている)を描いた絵。 バロは単なる「腕の確かな幻想画家」ではなかった。もともとはアンドレ・ブルトンらとヨーロッパで活動していたシュルレアリストだった。第二次大戦によりメキシコへの亡命を余儀なくされ、そこで同じくシュルレアリストであったレオノーラ・キャリントンと再会する。メキシコで本格的に画家として活動をはじめ、画風を確立した。いま評価されている絵のほとんどはメキシコ時代に描かれたものだ。 ぼくは、
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