最近「電子出版」や「電子書籍」について聞かれることが増えてきた。仕事の中で実際にEPUBやPDFを作成して配布・販売することもある。しかし、自分でもまだ「電子出版/書籍」とはいったい何を指すのか、よく理解できていない部分がある。もともと「出版/書籍」とは何ぞや? という問いにきちんと答えることだって簡単ではないだろう。 特に最近の「電子書籍」に関する話題は、「出版印刷配本ビジネス」としての経済的な側面と「読書のあり方」という文化的事象としての側面が同時に語られてしまい、この話をわかりにくいものにしているとも思う。ここでは自分自身の思考実験というか、考えのメモみたいな形で「電子書籍とは何か」を少し絞り込んでみよう。 前半は電子化による「出版」ビジネスの変化について、後半は「電子本」の本質について考えてみた。これらは現時点での私的な考察であって、新たな情報が入ってくれば考えもどんどん変わるだろ
![電子書籍についての私的考察メモ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/da413eb308af79fcdbbca3c919dba00614577690/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fmagazine-k.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2015%2F09%2Fcropped-magko_logo.jpg)