天の川銀河の中心方向を近赤外線で観測したところ、29個のケフェイド変光星が見つかり、その多くが銀河中心から8000光年以上離れたところに存在していることが明らかにされた。銀河中心の領域には、誕生から3億年程度以内の若い星がほとんどない「すき間」が存在しているようだ。 【2016年8月3日 東京大学】 天の川銀河の基本的な形は、天体までの距離を測定することによって調べられている。しかしこの方法は万能ではなく、特に銀河の円盤部分では、大量に分布する星間空間の塵の影響のために多くの領域で星の分布がまだわかっていない。 東京大学理学系研究科の松永典之さんたちの国際共同研究チームは、「ケフェイド(セファイドなどとも言う)変光星」というタイプの天体を塵の影響が比較的小さい近赤外線で観測することにより、これまで塵に隠されていた銀河中心領域の星の分布を探った。このタイプの変光星は変光周期と星の真の明るさに
小さな冥王星には大きなハートマークがついている。ニューホライズンズが撮影した高解像度カラー画像(PHOTOGRAPH BY NASA/JHUAPL/SWRI) 1930年の発見以来、人類は数十億キロのかなたにある冥王星に魅せられてきた。 そして1年前の2015年7月14日、NASAの無人探査機ニューホライズンズが冥王星への接近通過に成功し、私たちはその姿を初めて間近から見ることになった。 小さな冥王星の横を探査機が通過するのに要した時間はわずか3分だったが、冥王星と、その巨大な衛星カロン、4つの小さな衛星ステュクス、ニクス、ヒドラ、ケルベロスを擁する冥王星系全体は、もっと長く、じっくりと観察することができた。(参考記事:「冥王星“接近通過”をめぐる10の疑問に答える」) その際に収集されたデータは、今でも科学者を驚かせ、当惑させているが、冥王星は巷ではすっかり人気者となり、1991年に米国
火星のゲール・クレーターで調査を続けている探査車「キュリオシティ」が鱗珪石という鉱物を発見した。火星では起こらなかったと考えられている高温の火山活動で作られるはずの鉱物が存在するということは、火星の歴史を考え直す必要があるのかもしれない。 【2016年6月27日 NASA】 NASAの火星探査車「キュリオシティ」は2012年8月に火星に着陸し、移動しながら火星の調査を行っている。 昨年7月、ゲール・クレーター内の「バックスキン」と名付けられた場所で堆積岩を掘り、採取したサンプルを分析したところ、鱗珪石(りんけいせき、トリディマイト)という鉱物が見つかった。 昨年8月に撮影されたキュリオシティのセルフィー(自分撮り)。中央下の白い部分は岩を掘ってできた粉(提供:NASA/JPL-Caltech/MSSS) 鱗珪石は珪質火山活動という爆発的なプロセスの高温環境で作られるもので、地球では鹿児島県
この赤く光る雲、綺麗だけどなんか不思議な感じですよね。この不思議の正体は雲の後ろに隠れているんです。 ヨーロッパ南天天文台が発表した1万2千光年先にある赤い雲 (RCW 106))の画像。天文学者のみなさんがこの赤い雲をよーく見てみると実はこれ、ただの雲だけじゃなかったんです。星雲の中にあるものすごい分厚い雲のうしろにだけに形成される巨大な星たちが隠れていたんです。その大きさ太陽の数倍! この星がものすごく大きくて明るいのにも関わらず、雲がとても分厚いため私たちが見えるのは、モヤから射すぼんやりした光だけです。この巨大なO型星は300万に1つのとっても珍しい星で、しかも短命。科学者たちは、こんなに大きな星がどうやって未だに持ちこたえているか不思議でたまらないそうです。今回こうしてやっと赤く輝く雲RCW 106のうしろにO型星が確認されたわけですが、研究者たちはこの巨大で不思議な星についてさ
Caltech researchers have found evidence of a giant planet tracing a bizarre, highly elongated orbit in the outer solar system. The object, which the researchers have nicknamed Planet Nine, has a mass about 10 times that of Earth and orbits about 20 times farther from the sun on average than does Neptune (which orbits the sun at an average distance of 2.8 billion miles). In fact, it would take this
惑星 水星 29日に東方最大離角となりますが、日の入り30分後の西の空での高度が10度に達しないため、観察は難しいかもしれません。下旬の明るさはマイナス0.6等~マイナス0.4等。 金星 日の出前の南東の空で明るく輝いており、たいへん目立ちます。月末に向かって、徐々に高度を下げていきます。明るさはマイナス4.2等~マイナス4.1等。 火星 おとめ座にあり、金星と木星の間に位置しています。日の出前に南東の空のやや高い位置に見えます。明るさは1.5等から1.3等。 木星 しし座にあります。夜半頃に東の地平線から昇り、日の出前には南の空に見えます。明るさはマイナス2.0等~マイナス2.2等。 土星 上旬、中旬は見かけ上太陽に近いため見ることができませんが、下旬になると日の出前の南東の空に姿を現すようになります。下旬の明るさは0.5等。 参照:暦計算室ウェブサイト 「今日のほしぞら」では、代表的な
ヨーロッパ南天天文台の望遠鏡「VISTA」による天の川銀河の観測で、これまで知られていなかった円盤状に集まる若い星が発見された。銀河中心のバルジに存在する厚い塵の雲に隠されていたのだが、赤外線で塵を見通すことによって見つかったものだ。 【2015年11月4日 ヨーロッパ南天天文台】 「VVV(Vista Variables in the Vía Láctea)」は、ヨーロッパ南天天文台(ESO)のパラナル観測所にある可視光線・赤外線望遠鏡VISTAを使って天の川銀河の中心部を赤外線で観測するサーベイで、このプロジェクトによって変光星や星団など多くの新天体が発見されている。 チリのカトリカ・デ・チリ大学のIstvan Dékányさんが率いる研究チームでは、VVVサーベイによる2010年から2014年のデータを使って、これまで知られていなかった天の川銀河の構成要素と言える若い星の集まりを発見
大マゼラン雲に存在するタランチュラ星雲中の連星VFTS 352を観測したところ、2つの若い星は互いの表面が接触していることがわかった。最終的には1つの巨大な星になるかブラックホール連星になるかもしれないという。 【2015年10月27日 ヨーロッパ南天天文台】 16万光年彼方の矮小銀河である大マゼラン雲には、タランチュラ星雲という巨大な散光星雲(星形成領域)が存在する。その中に位置する連星系VFTS 352では、2つの高温で明るい大質量星が互いの周りをたった1日ほどで回っている。2つの星は中心同士が1200万km離れているが、その表面は接近しているため、つながっている。 VFTS 352の想像図(提供:ESO/L. Calçada) VFTS 352の質量は合計で太陽の57倍もあり、表面温度は摂氏4万度だ。質量も表面温度も、VFTS 352のような「過剰接触連星」のなかで記録的なものである
谷口義明, 小林正和, 鍛冶澤賢, 長尾透, 塩谷泰広(愛媛大学), Peter Capak, Nick Scoville (カリフォルニア工科大学) , & COSMOS Team 訂正とお詫び:2015年9月15日 マエストロ銀河の画像中の横棒は、これまで「1 万光年」と表記しておりましたが、 正しい表記は「10 万光年」でした。 (現在本ホームページで公開している記者会見プレゼンテーションファイル p.21、 図 4、および記事作成の際に有用な図は全て修正させていただいております。) 本件に関しましては、私どもの不注意で誤った情報を公開してしまいましたこと、 深くお詫び申し上げます。 目次 ポイント 概要 背景 研究成果 研究成果の科学的意義 補遺1 コスモス・プロジェクト 補遺2 光学フィルター 補遺3 水素原子のライマンα輝線 補遺4 星生成銀河からパッシブ銀河への進化 補遺5
この記事は愛媛大学・日本天文学会のプレスリリースを元に掲載したものです。 私たちの住む天の川銀河のような銀河は、138 億年前の宇宙誕生後数億年が経過した頃に誕生しました。そして、宇宙の年齢が 20 から 30 億歳の頃に、銀河では爆発的に星が生まれ、その後は星を作らずに静かに進化してきたことがわかっています。では、なぜ星の生成が止まったのか?また、星生成を止めたばかりの銀河はどこにあるのか? 愛媛大学の研究者を中心とする研究チームはこれらの答えを求めて、100 億光年彼方の宇宙で、これまでにない大規模な輝線銀河の探査を行いました。そして、ついに「まさに星の生成が止まりつつある」銀河を発見することができました。星生成が止まるタイムスケールを評価してみると、わずか数千万年であることがわかりました。銀河の年齢は約 130 億歳ですから、それに比べたら星生成の停止は一瞬の出来事といってもよいでし
え!まじ? まだよくわからないけど、ニュートリノが検出されたらしい。もしかして、ついに、(私たちの)天の川銀河で超新星が出現!!?? アンタレス付近らしい — Shin-ya Narusawa (@Doro_tan) 2015, 9月 4 アンタレス付近からニュートリノが検出されました。それを検出した望遠鏡の名前も「アンタレス」というらしいです。X線も検出されたようです。 — Shin-ya Narusawa (@Doro_tan) 2015, 9月 4 ニュートリノとX線の関連はまだ不明との事です。アンタレス付近からニュートリノが検出された。 — Shin-ya Narusawa (@Doro_tan) 2015, 9月 4 ニュートリノが来たのは、アンタレスそのものではないです。アンタレスの付近の領域です。ところが、そこに、よその銀河は未検出らしいです。また、よその銀河の超新星ならニュ
circa 1970: Neptune, fourth largest of the planets in our solar system. The atmosphere consists mostly of hydrogen and helium, but the presence of three per cent methane lends the planet its striking blue hue. (Photo by Hulton Archive/Getty Images) 太陽系内に存在する4つの木星型惑星(気体で構成され、地球型惑星のような固体表面をもたない)は木星、土星、天王星そして海王星だ。彼らには、はるか昔に行方不明になった親類の惑星がいたかもしれない。新しい研究結果によれば、私たちの太陽系には、かつて5番目の木星型惑星があったようだ。この星は海王星に近い軌道に
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