青森県弘前市出身で、少年雑誌の編集長として、手塚治虫の「ジャングル大帝」などを世に出した加藤謙一(1896~1975年)をテーマにした通年企画展「名編集長・加藤謙一―『少年倶楽部』から『漫画少年』へ―」が、弘前市立郷土文学館(下白銀町)で始まった。 加藤は弘前市で生まれ、市内の尋常小学校に訓導(教員)として勤務。その後、上京して、大日本雄弁会講談社(現・講談社)発行の雑誌「少年倶楽部」の編集長を務め、「あゝ玉杯に花うけて」(佐藤紅緑)、「のらくろ」(田河水泡)、「冒険ダン吉」(島田啓三)などの連載を手がけ、同誌の黄金時代を築いた。 また、戦後、自ら起こした学童社から「漫画少年」を発行し、手塚治虫、長谷川町子、石ノ森章太郎、赤塚不二夫らの作品を世に送り出した。 企画展では、こうした雑誌のほか、加藤の遺品である懐中時計や、作家の大佛(おさらぎ)次郎に宛てた書簡など約80点が展示されている。 ま
人形アニメ 「サンダーバード」登場で制作断念 「日本沈没」などで知られるSF作家・小松左京さん(1931~2011年)が半世紀前、人形アニメに取り組んでいたことがわかった。海外展開も視野に入れた壮大な企画だったが、同時期に英国で特撮人形劇「サンダーバード」が登場したことから断念。遺品から当時の絵コンテが見つかり、著作権を管理する「小松左京ライブラリ」が企画の全容について調べている。 発見された絵コンテは試作フィルム用(5分)の最終稿とみられる計39枚。1枚に4コマが描かれている。 少女ジョーンと〈成長光線〉で卵から 孵化 ( ふか ) させた恐竜が、1億年前の世界にタイムスリップするストーリー。タイトルも制作年代も不明だったが、小松さんと交流があったSF作家・堀晃さん(71)の証言で、経緯が判明した。 堀さんによると、1965年に大阪の番組制作会社が、平日夜の帯番組として一話5分のSFアニ
マイナンバー制度を巡っては、個人情報が漏えいしやすいとか、詐欺行為が横行するといったニュースが今も駆けめぐっています。一方、政府や地方自治体は、この制度が国民の日常生活にどう役立つかを示し始めた段階ですが、それぞれの機関によってマイナンバー制度の応用方法は異なるようです。元国税調査官のフリーライター、大村大次郎氏による「国税庁の狙い」を通読すると、この国に横たわっている深い病理が浮かび上がってきます。マイナンバーは、この国の不公平をただす武器になるのでしょうか。 2015年からマイナンバーが導入されました。 マイナンバー制は当面、税金と年金についてのナンバーリングということになっていますが、2018年からは預貯金口座にもナンバーがふられることになっています。 当局がもっとも狙っているのは、この預貯金のナンバーリングです。現在のところ(2015年6月末)、預金者が国に自分の銀行口座情報を告知
えびの高原ホテル跡で当時を懐かしむ関係者たちと記念撮影。左から、原型師の三枝徹さん、中屋敷さん、藤岡さん、大橋さん、佐々木さん、佐野さん、千葉さん、私、岡田さん 8月1、2日の2日間、九州へ行ってきた。 仮面ライダー1号・本郷猛を演じた俳優の藤岡弘、さんと、2号・一文字隼人役だった佐々木剛さんの芸能生活50周年を記念したツアーで夜の祝賀会の司会を仰せつかり、参加したのだ。お二人の記念の会が、なぜ九州で開かれたのか。それは、お二人にとって、そして私たち仮面ライダーファンにとって九州が特別な場所だからだ。 仮面ライダー放送当時の1971年、藤岡さんは不慮のバイク事故で重傷を負い、やむなく番組を降板することになる。代わりに佐々木さん演ずる2号ライダーが登場。その後、藤岡さんが番組に復帰し、ライダー1、2号の、いわゆるダブルライダーが初めて登場したのが、通称「桜島編」と呼ばれる九州ロケの回なのであ
かぐや姫は日本最古の物語といわれる「竹取物語」の主人公。誰もが知るように、光る竹から生まれ、翁(おきな)と媼(おうな)に育てられ、最後は月に帰っていく。おとぎ話の典型的なお姫様だ。 そのヒロインを生身の人間として造形しようという高畑勲監督の独創に驚かされる。 かぐや姫はなぜ、地球に来て、月に帰らなければならなかったのか。原作には「なぜ?」に対する明確な答えは見当たらない。それらしい描写があるものの、高畑監督は納得いかなかったようだ。 腑(ふ)に落ちないのは、かぐや姫の気持ちの推移が描かれていないから。本当のように思える物語を創造し、アニメーション映画化する作業の肝は、主人公の心をとらえることにあったのだろう。 そのすべての原点となる、前半の山里の描写が素晴らしい。赤ん坊がみるみる成長していくのを、しなやかな動きで見せる。けらけら笑う幼子と彼女の成長を見守る翁と媼の幸福感はこの上ない。少女に
スタジオジブリ最新作「かぐや姫の物語」が11月23日、全国で公開された。 本作で初タッグが実現した高畑勲監督と作曲家の久石譲さんが作品に込めた熱い思いを語りあった。 観客の心に寄り添う音楽と「わらべ唄」 ――これまでお二人での対談は? 高畑 初めてですね。 ――1984年の「風の谷のナウシカ」(宮崎駿監督)で高畑さんがプロデューサーを務めていた時に久石さんと会ってから30年。初めて監督と作曲家という形で仕事をされましたね。 高畑 僕はこれまで久石さんにわざとお願いしてこなかったんです。「風の谷のナウシカ」以来、久石さんは宮崎駿との素晴らしいコンビが成立していましたから、それを大事にしたいと思って。でも今回はぜひ久石さんに、と思ったのですが、諸事情で一度はあきらめかけた。しかし、やはり、どうしても久石さんにお願いしようという気持ちが強くなったんです。 ――依頼を受けた久石さんは? 久石 最初
経済協力開発機構(OECD)のアンヘル・グリア事務総長は25日、東京・内幸町の帝国ホテルで開かれた読売国際経済懇話会(YIES)で講演した。 日本が取り組むべき課題として、労働市場の二極化や男女格差の解消、財政再建などを挙げ、「格差の原因となっている構造の改革が必要だ」と訴えた。 グリア氏は、日本でも他のOECD諸国と同様に、1980年代半ばから所得格差が拡大していると指摘。最大の要因は賃金の格差にあり、非正規労働者の社会保障の適用範囲の拡大や職場訓練の充実などが必要との見方を示した。 少子高齢化が招く労働力不足については、「移民の受け入れよりも女性の進出を」と処方箋を示した。夫婦の共働きがメリットをもたらすような税制の導入や給与制度の見直しなどを進めるべきだと指摘した。
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