LIVE-EVILといえば、キース・ジャレットも参加しているマイルス・デイビスのアルバムである。裸の妊婦とヒキガエル人間のジャケットが懐かしい。アルバムタイトルであるLIVE-EVILの元ネタはルイス・キャロルの「シルヴィーとブルーノ」にあるそうだ。「フィネガンズ・ウェイク」の超絶訳者 柳瀬尚紀さんの「日本語は天才である」によると、この回文的な表現は、ルイス・キャロルの言葉遊びのセンスとメッセージが込められているそうだ。悪というのを逆から見ると、すなわち生きているということだ。生きているの裏の意味は悪である。LIVE/EVIL、そう、生邪(正邪でなく)は本質的に一体であるというのが今回の話題である。ちなみに柳瀬さんはLIVE/EVILの訳を 各人 と 咎 という風に二つの漢字を一つにしたり一つの漢字を分離することで成し遂げる。すげえ。 生/邪。これが村上春樹さんにもなると、人間が本源的にも