仕事にやりがいを感じていたはずの社員が急に退職届を出してきた。当社の理念に共感し、業務内容にも満足していたと思っていたのになぜ――。心当たりのある人事担当者は「ハイジーン(衛生)要因」を疑ってみてほしい。最近ではハイジーン要因に特化した可視化ツールも登場した。 ハイジーン要因は米国の著名な臨床心理学者であるフレデリック・ハーズバーグが提唱した概念だ。仕事における満足と不満足を引き起こす要因に関する「二要因理論」に基づく概念だ。ハーズバーグは従業員の満足度の低下や離職の原因には「動機づけ要因(モチベーター)」と「衛生要因(ハイジーンファクター)」の2種類が影響すると提唱した。 動機づけ要因は仕事のやりがいや責務、企業理念への共感などを指し、仕事における満足をもたらす。一方、ハイジーン要因は会社の戦略と管理方式、監督技術、給与、上司や同僚との関係、自身の健康状態、仕事と家庭の両立などが該当する
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