「食べる人の笑顔があれば疲れが取れる」 的な話をする人がいる。 けれども、私は違う。 疲れているときに作った料理を家族がどんなにおいしそうに食べてくれても、私の疲れは取れない。 疲れは取れないけれども、うれしいにはうれしい。 だから、特別娘たちからリクエストがあれば極力こたえたいとは思う。 もっとも、娘たちのリクエストは基本手の込んだメニューでないからこそ言えるのかもしれないけれども。 家庭内で料理を作る人間として、 これは非常に大きなジレンマだ。 私は、自分の作った料理を、おいしそうに食べてもらえると、単純にうれしい。 だから、逆に自分の作った料理を、残されたりして不評だったりすると、単純に悲しい。時に、怒りすら湧いてくる。 反対に、私の母は、自分の作った料理に、家族がどんなジャッジをしようと、目に見えて喜びもしなければ、悲しみもしない。当然起こりもあしない。 ただ、家族の体を考えて苦言