藤沢市は来年度、図書館の運営サービスをNPO法人に任せる県内でも珍しい取り組みを始める。司書資格のある非常勤職員などがNPO法人に移籍し運営に当たることで、培った経験が途絶えることを避ける狙いだ。 まず導入するのは、藤沢市辻堂市民図書館(辻堂2丁目、蔵書数約18万冊)。現在は司書資格のある非常勤職員など30人余りと、数人の市役所職員で運営している。 新しい仕組みでは、現在働いている非常勤職員が新たに設立されたNPO法人「市民の図書館ふじさわ」に移籍し、図書館サービスを提供する。建物の維持管理はこれまで通り市が担う。 管轄する総合市民図書館の古谷一幸館長は「その図書館で長く培ってきた職員の経験を生かしたい。司書資格のある地域の人が働けるような仕組みが必要になっている」と狙いを説明する。 数年で異動する市の職員が配属されなくなるため、年間の人件費が1割余り削減できる試算という。 図書