【年の瀬記者ノート】避難者受け入れ 夢も与えた「つくばの恩、忘れない」 - MSN産経ニュース
「この体育館にジョギングコース、何もかも懐かしい。つくばの人の親切は一生忘れない」 北風が吹く１２月下旬、茨城県つくば市二の宮の洞峰公園で記念写真を撮る家族がいた。興奮気味の声に耳を傾けると、今年３月、福島第１原発事故直後に福島県いわき市から、同公園体育館などに避難した家族だった。「新たな気持ちで前向きに生きるため」“原点”であるつくばを再び訪れたという。 原発事故直後につくばに来たときの気持ちを聞くと、「自分たちを受け入れてくれるのか不安だった」（４０代の父）。「食べ物や寝る場所があるのか心配だった」（中学２年生の長男）など不安な気持ちを率直に話してくれた。 「ところがね、そんな心配はすぐに吹っ飛んだよ」と父。家族は同公園体育館から、数日後に近くの国際会議場（つくば市竹園）に移ったが、「どっちも最高だった。他の避難所にいる友人と携帯電話で情報交換すると、うらやましがっていた」と振り返る。
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