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ハサミを持ちかえる時間さえ無駄 今戸神社前にある工房店舗「アメシン」。手塚さんが温めた飴を手でこねて形を整え、手に握ったハサミで切り込みを入れる。まるでハサミが指の一部になって7本の指が動いているかのような手際の良さで、あっという間に金魚が完成。その時間およそ3分。 「飴の芯が固まってしまうと作れなくなるので、ハサミを持ちかえる時間でさえ無駄にできません。だから最短距離がどこなのか常に意識しながら作業しています」と手塚さん。繊細で扱いにくい飴細工。制限が多いからこそ、その中で何ができるかを追究するのが面白いといいます。 高専経て花火職人に 千葉県出身の手塚さんは地元の高専に進み、機械科でものづくりの基礎を学んでいました。友人がリニア新幹線の開発などを志すなか、19歳のときに「刺激が足りない」と花火師になることを決意。火薬の製造や取り扱いに関する資格をとった上で、卒業後に県内の花火屋に入りま
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