山本:そういう感覚は、世代で共有しているものですか? 木下:そうですね。社会を変えようと思っている同世代は民間企業にも役所にもたくさんいて、集まって飲んだときにそういう話になります。でも自分たちも34歳、つまり30半ばになって、課長職につく人も出てきた。管理される側からする側に回った時に、現行のシステムに組み込まれないためにどうするかというのが、今の関心事です。論理的には正しいことがわかっていても、それが短期的に自分の評価につながらないことはよくありますからね。 山本:上の世代と同じことをしないために、どうすればいいか、と。確かに学校も家庭も職場も、自分に成功したり安定のための知恵を授けてくれないとしたら、誰を頼ったらよいのか分かりませんしね。 木下:そのなかでも、「今いる組織を変えていこう」という人と、「いったんすべてゼロにしてしまえ」という人で意見が分かれます。過激派じゃないですけど、