(CNN) ゾウの頭から背中にかけてまばらな毛が生えているのは、皮膚から熱を発散させるためだった――。米プリンストン大学の研究チームがそんな研究結果をまとめ、米科学誌プロスワンに発表した。 動物の体を覆う厚い毛は一般的に、寒さから体を守る断熱材の役割を果たす。しかし温暖な気候に生息するゾウの毛は、薄くまばらな生え方に特徴がある。 研究チームによると、ゾウは皮膚の表面積に対する体の体積の比率が高いため、ほかのどの動物よりも、熱を発散させる必要性が大きい。このため耳をパタパタさせたり砂や水をかぶったりして体温の上昇を防いでいるが、1日に発生する熱量を発散するためには、それだけでは不十分だという。 そこで研究チームはゾウの針金状の毛に着目。毛のない皮膚と、まばらな毛が生えた皮膚、厚い毛に覆われた皮膚の放熱効果をそれぞれ算出した。 その結果、ゾウはまばらな毛があるおかげで、かすかな風が吹いただけで
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