■前回補足:正統性のもうひとつの意味:法学的意味での正統性(正当性) 合法性<-->正当性 合法性:法の正しさの根拠=憲法 (ex.違憲法令審査権) その憲法の正しさの根拠=正統性 合法性と正統性の循環論法 WeberとSchmitt 近代国家における憲法=「国民の総意」というフィクション ■認識論的前提:近代とイデオロギー 近代に固有の、特殊な権力手段(物理的強制力による支配から意味による支配へ)としてのイデオロギー K.マンハイム『イデオロギーとユートピア』より 「・・・中世的世界観の崩壊以後は、これまで教会の支配によって保証されていた客観世界の秩序そのものまでもが疑問視されるようになった。その結果、これまでの行き方から目を転じて反対方向の道をとること、いいかえれば、主観を出発点にして人間の認識行為の本質や価値を決定し、そうすることによって客観的存在の投錨点を認識主体のなかに