ほとんどが熱帯起源の屋内性のゴキブリたちは、寒がりで、通常ならば日本の冬は越せません。世界的にもっとも普通に見られる小型のチャバネゴキブリは、 日本に侵入した時期が一番早く、ほぼ江戸時代の中期ころと考えられています。 しかし、このゴキブリは特に寒さに弱く、一年中暖房が完備した飲食店や船舶などの常連ではありましたが、一般家庭にはほとんど住み着くことができませんでした。 それが、近年は暖房設備の進化によって、かつては分布すらできなかった北海道を含めて一般家庭でも普通に見られるようになりました。 皮肉なことに、チャバネゴキブリの勢力拡大は豊かな生活の証拠として喜ぶべきことなのでしょう。 また、屋内性のゴキブリのなかには、もうすっかり人間との同居生活に適応し、本来の原産地がどこなのか定かではない種類までいます。 彼らが「人造害虫(マンメイドペスト)」と呼ばれているゆえんです。 以前、ある生