現在の日本RPG界を築き上げた立役者はリプレイでした。 しかし今リプレイがRPGを滅ぼそうとしています。 文責:鏡 はじめに かつて一部の者が輸入版によってのみ遊んでいたRPGは、この十年間で大いにその対象を増やしました。その広がりの立役者は、この業界の頂点に立ったといっても過言ではないグループSNEと、彼らがRPG紹介に最適の手法として提唱する“リプレイ”という表現形態でした。SNEのみならず数多くの者によって多数のリプレイが著され、それらが数多くの(特に若年の)者たちにRPGの存在を知らしめ、興味を持たせ、そして参加させていきました。小説、漫画、アニメ以外の物語構築手法を知った彼らの幾割かは、熱心な遊び手となりました。現在のRPG界はリプレイが育てたものであると言ってよいと私は考えます。 しかし私の体験から判断するに、今のRPG界は奇妙な停滞に囚われています。惰性と馴れ合いが、物語創造