正午。京都市役所近くのコンビニには、昼食を買い求める市職員の長蛇の列ができる。並ぶのを避けて他のコンビニを利用する人も多い。「石を投げれば職員に当たる」。そんな言葉もささやかれる。 市の職員数は1万8762人(2019年4月時点)。連結売上高1兆円超を誇る京セラは、市内で勤務する正社員が約2千人。全国780万人の門信徒を抱える浄土真宗本願寺派の宗務所と本山の西本願寺(下京区)で働く職員は約520人。事業所として市の巨大さは際立つ。 他都市との比較ではどうだろうか。市によると、人口千人当たりの職員数は11・3人で、20ある政令指定都市で熊本市や大阪市などに続いて6番目に多い。予算に占める人件費の割合は政令市で3番目とさらに高くなる。ちなみに職員の平均給与は711万円だ。 職員数は多めに映るが、市の担当者は「世界遺産や文化財を多く抱え、文化や観光、景観などの分野で行政需要が高いことが一因」と説