80年以上前に存在が予言された幻の「マヨラナ粒子」が実際に存在することを世界で初めて実証したと、京都大などのグループが12日付の英科学誌ネイチャーに発表した。電気を通さない固体の中で、電子があたかもマヨラナ粒子のようにふるまう現象を観測したという。将来的には量子コンピューターなどへの応用が期待される。 マヨラナ粒子は、粒子とも反粒子とも区別のつかない「幻の粒子」と言われ、1937年にイタリアの物理学者、エットーレ・マヨラナが理論的に存在を予言した。電気を帯びず極めて質量の小さな素粒子「ニュートリノ」がその本命と考えられているが、証明には至っていない。一方、特殊な条件下の超電導体などでは、電子がマヨラナ粒子のようにふるまう可能性が指摘され、その決定的証拠をつかもうと各国で研究が本格化している。
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