今年もまた、フランス映画祭が開催される。6月21日(金)から24日(月)までの4日間、有楽町朝日ホールとTOHOシネマズ 日劇が会場、主に、最新のフランス映画の話題作がズラリと並ぶ。いったいに、世界じゅうで、優れた映画が作られているが、フランス映画の魅力は、一言でいうと「粋」に尽きる、と思っている。 昔、ルネ・クレマン監督の「ガラスの城」という映画を見て、興奮した。ジャン・マレーとミシェル・モルガンが出演、いわば、人妻のよろめきドラマなのだが、その心理描写が巧みで、とにかく、粋なのである。以降、もちろん、アメリカやイタリアの映画も好きだが、一番は、やはりフランス映画ということになる。 昨年のフランス映画祭では、「最強のふたり」、「ミステリーズ 運命のリスボン」(どちらも本欄にて紹介)など、大ヒット作や話題作が上映された。21回目を数える今年は、5月にラインナップ(全14プログラム)が発表さ