著: 速水健朗 月島。誰もが思い浮かべるこの町のイメージは、もんじゃの町、もしくは観光の場所というところのはず。今回は、そうではない月島。住む場所としての月島にスポットを当ててみる。 銀座から晴海通りを進み築地から勝鬨橋(かちどきばし)で隅田川を渡った辺りが勝どき。その東側が月島である。その先は佃島。かつては、勝どき辺りを含めたこの辺りの埋立地を総じて月島と呼んでいたこともあった。 今の勝どきは、オフィス街。ランチタイムにはサラリーマンでにぎわい、少し離れた月島では、空いている。有名もんじゃ屋には昼時も行列ができるが、地元の人たちが利用する喫茶店やカレー屋はむしろ心配になるくらいに平和だ。写真はカレー屋の軒先にいた犬。地元の人が毎日の犬の散歩がてらランチに訪れるというのどかな風景だ。 古い路地の多さで言うと、月島は東京でも随一だと思う。古い喫茶店も多い。こうした下町の風情、商店街などの背景