文章を読むことにより、そこに現れている「考え方」を読み取り、さらにその「考え方」が持つ力や弱点を考察したたいへん刺激的な一冊です。 概要 目次は以下の通り。 第1章 単語の思考―単語は巨大な思考単位である 第2章 語源の思考―原初の宇宙観に立ち会う 第3章 確実の思考―方法的懐疑と論理 第4章 全部と一部の思考―反証・量化・代用 第5章 問いの思考―思考に形をあたえる 第6章 転倒の思考―視点の転換 第7章 人間拡張の思考―メディアと技術の見方 第8章 擬人法の思考―どこまでがヒトか 第9章 特異点の思考―誇張法の系統樹 第10章 入れ子の思考―思考の原始構成 たとえば、第1章の「単語の思考」では、西部邁さんや小林秀雄さんを引きながら「語義縮小の思考」を、和辻哲郎さんや栗田勇さんを引きながら「語義拡大の思考」が紹介されています。 「語義縮小の思考」とは、言葉の意味を非常に狭く、つまり厳密に
「ブラウングレー」は若干インクが出にくい感じがしましたが、これは個体差かもしれません。他の色は、最初からサラサラと書くことができ、とくに、ブルー系はかなりしっかりインクが出ました。試し書きに使った冒頭の写真のレターパッドの紙は、かなり厚手で、しっかりした紙なので、ボールペンだと若干紙の強さに負けてしまっていたかもしれませんが。 実際に書いてみると、インクの出方と発色の感じから、「グリーンブラック」と「レッドブラック」がとても気に入りました。一筆箋などに書く時にも重宝しそうです。 手紙を真っ赤な色で書くのはどうかと思いますが、このレッドブラックなら大丈夫そうです。和紙やクラフト紙と相性が良いでしょう。 そしてやはり、ビンテージカラーは、どれか一本というよりは、5色すべてを使うのが楽しいです。手帳に使うなら、目的別に色を使い分けられます。5色を使っても派手にはならないので、ビジネス手帳への書き
スパイ映画などで、よくこういうケースが出てきます。 ウレタン製の分厚いシートがケースに詰まっていて、予めそこに入れるべきガジェットやらウェポンやらが、そこにすっぽり収まるようにくり抜いてあるという、言ってみればモノを収めるための“テンプレート”です。 このケースを目にするたびに、感じるのが次の4つです。 このケースを使う限りは忘れ物はゼロにできる 精密機器や割れ物なども安心して運ぶことができる これ以上荷物が増やせない 容量効率はよろしくない 前半の2つはメリットですが、後半の2つはデメリットです。 ただ、これらのメリットとデメリットはトレードオフといえるものであり、例えば、忘れ物をするかもしれない、運ぶ荷物を壊してしまうかもしれないリスクをとるかわりに、荷物を増やしたり容量効率のアップを狙うことができます。 かくして、このトレードオフの分岐点をどこに位置づけるかの最適ポイントを模索するこ
By: Fiona MacGinty-O’Neill – CC BY 2.0 「やらなきゃ!」と思っているのにできない、というのはどうしてなのか?という記事で次のように書きました。 やるべきことをやらずにいることには、メリットがある やるべきことをやることには、コストがある 「やらなきゃ!」と思っているのにできないのは、私が思うにこういうからくりによります。ではこれをどうしたら解決できるか。大枠としては、やらずにいることのメリットを減らし、やるべきことをするコストも下げることによってですが、それについて次回以後考えていきます。 「それ」はつまり、 やるべきことをやらずにいるメリットを下げる やるべきことをやる上のコストを下げる のいずれか、または両方一遍に行えばいいのです。そうすれば、「やらなきゃ!」と思っているのにできないという事態を回避できます。 やるべきことをやらずにいるメリットとは
8月16日に入手してからの7週間、Bose QuietComfort 35(ワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホン)を付けない日はありません。つまり、毎日欠かさず付けています。 当初は、当然のことながら音楽を聴く用途で使っていたのですが、ほどなくしてもう1つの用途が見つかり、期待していなかったシーンでも活躍を見せています。 その用途とは Skypeなどの音声通話時にヘッドセットとしても使える、というものです。 同時に2台のデバイスに接続し、切り替えながら使う ワイヤレスヘッドセット Explorer 500(紹介記事)と同様に、QuietComfort 35も同時に2台のデバイスと接続できます。 僕自身は、iPhone SE(音楽を聴く用)とノートPC(Skypeで通話する用)の2台のデバイスとペアリングさせています。 Bose QuietComfort 35の電源を入れると、そばにこの
このマンガの中の人ほどではないにせよ、誰だってこうした経験の1つくらいはあると思います。 「勉強しなきゃ!」と思い悩んでいるのに、なぜかマンガを読んだりネットにふけったりしているうちに一晩をあかし、1秒も勉強しないまま中間試験の英語を迎えてしまう。ならせめて寝てればよかった、というあれです。 私は昔からこういう愚かなことを繰り返しては「この心理はいったい、どういうからくりになってるんだろう」と恨めしい気持ちでいっぱいでした。 中間テストくらいならまだいいですが(でもけっこう悲惨なものでしたが)、この心理がこうじて受験の夏を台無しにしたり、就職活動をまったくしなかったり、気づいてみたら上の漫画みたいになっていたら、ちょっと怖いでしょう。 病気はなぜあるのか? » 病気はなぜ、あるのか―進化医学による新しい理解 非常に唐突なようですが、私たちはなぜ病気になんか、なるのでしょう? だって、病気に
8月22日に入手してからの6週間、ワイヤレスヘッドセット(Explorer 500)を付けない日はありません。つまり、毎日欠かさず付けています。 特に、オーディオコンテンツ(オーディオブックやセミナー音声など)を聴く際には「なぜ今まで両耳にこだわっていたのだろうか?」と思うほどに片耳でもまったく支障がありません。むしろ片耳だけなら片手ですばやく付け外しができて便利なのです。 音楽を楽しむという場合は、もちろん、従来の両耳に装着するイヤホンやヘッドホンを使うほうがベターですが、ことオーディオコンテンツに関しては片耳で十分です。 また、ワイヤレスヘッドセットは「聴く」(インプットする)だけでなく「話す」(アウトプットする)ツールでもあります。 スマートフォン本体を口元に近づけなくてもOK 音声通話の際、スマートフォン本体を口元に近づけなくても、耳に当てなくても、手で持っているそのままの位置で、
冒頭の「ふせん学入門 その1」にこんなことが書かれています。 誰でも気楽に使える文具でありながら、高度な知的生産ツールとしても用いられる、その理由はなにか。 そうなのです。ふせんは、知的生産のためのツールなのです。私も多量の付箋を多種揃えています。 ではなぜ、ふせんは知的生産ツールなのでしょうか。面白い指摘があります。 ふせんはメモ用紙やシール、情報カードなど、ほかの複数の文具の特徴を併せ持っている。 つまり、ハイブリッドツールというわけです。 今回はこの点を掘り下げてみましょう。 蓄積ツールの構造 情報を蓄積していくツールには、ノート的なものとカード的なものがあります。その二つにはさまざまな違いがありますが、一番大きい違いは蓄積の構造でしょう。 メモと情報カードの関係はどうか。情報カードは糊で綴じられている場合もあるが、基本的には一枚で利用するものだ。両方とも冊子状の構造が実現する時系列
前回、Kindle Fireを購入したのは、2013年で、もう3年前になります。ただ、iPad mini 2のRetinaディスプレイと比べると、画質も使い勝手もあまり良くなく、その後は、このサイズのタブレットは、iPad mini 2のみを使い続けています。 ところが、最近では、Amazonプライム会員向けのサービスがとても充実してきたり、Kindle Unlimitedが始まったりと、Amazonのサービスを使うこうとが激増しました。そうすると、iOSデバイスでは、アプリ間やブラウザを行ったり来たりして本を購入したり、本の管理をしたりしなければならず、だんだん面倒くさくなってきました。 さらには、iPad miniが16GBしかないため、本をダウンロードしてきたりしたくても、他のアプリでビデオをダウンロードしていたりすると、すぐ容量が足りなくなります。そして、ご存じのとおり、iPadは
たすくま においてはあるあるな問題で、そのうちアップデートで対応されるかもしれませんが、とりいそぎ現時点での対処法です。 » 「実行タスクに対して必ずメモ残すために、ちょっとした工夫をしてみたねん。- iPhoneと本と数学となんやかんやと たすくまの完了画面表示してるときって、今までやってたタスクは完了してもうてる。でも、次のタスクは開始してへんって状況、つまりは、何も計測されてへん状況なわけやろ。空白の時間ができてもうてるわけやん。それが、ちょっといややねん。 せっかく時間のログをずーっととり続けてる、空白の時間がないようにタスクをこなしていってるねんから、完了画面はすぐ閉じて次のタスクを開始させたいやん。 細かいことやけど、な。 完了画面をはよ閉じたいから、自然と書き残すメモも短くなってまうやん。短くなってまうし、「あぁそんなんやったらもう書かんでえぇや」ってなりやすいやん。書かんか
レパートリーキャストという言葉をご存じでしょうか。 この言葉を初めて知ったのは、「アメリカン・ホラー・ストーリー」というシリーズドラマにおいてです。 » アメリカン・ホラー・ストーリー: 呪いの館 シーズン1 (字幕版) 同ドラマのウィキペディアに以下のような記述があります。 2012年11月、FXのチーフ・エグゼクティヴのジョン・ランドグラフはシリーズのユニークなフォーマットについて「レパートリーキャストを持ったミニシリーズのアンソロジーシリーズという概念は画期的であると証明され、大成功し、そして新たな流行となるだろう」と語った。 ※原文はこちら。 この中の「レパートリーキャスト」という言葉に目が留まったのです。 「どういう意味だろう?」ということで調べてみました。 先に書いておくと、「レパートリーキャスト」という言葉自体は日本語での用例が見つけられませんでした。従って、本記事においては
By: Matt Kingston – CC BY 2.0 購入から約639日目にして、MacBookPro13が壊れてしまいました。 ほぼ1日中働き通しで、2年弱健康だったのですから、長いと見るべきかもしれませんが、AppleCareが3年保証となっているのも、頷ける気がします。 今回、修理して使い直すことから、新しいMacBookProの発表を信じて待つこどなど、いろいろ心がさまよったあげく、Mac mini を買うというありきたりの結末に至った、その経緯などを書いてみます。 ディスプレイを持っていた これまでは、MacBookPro一台で仕事の大半をまかなってきていたのが実情でした。もちろん、新しい12インチのMacbookを購入してからは、外出時はだいたい「新しい」のほうを使うようにしていますが、そうはいっても非力です。1kgを切る軽量の12インチは素晴らしいですが。 家では、ほと
2つの方法があります。 1.Evernoteアプリ経由 2.メール経由 事前準備 事前準備として、設定画面の「全文共有」というオプション項目を開き、「オン」に設定します。 以上で事前準備は完了です。 1.Evernoteアプリ経由で保存 Evernoteに保存したい記事を開いた状態で、右下の[↑]をタップして共有メニューを開きます。 その上で、Evernoteアイコンをタップします(デバイスに公式Evernoteアプリがインストールされている必要があります)。 投稿画面が開きますので、タイトルの入力とノートブックとタグを選択をします。 ノートブックとタグは面倒な場合はスキップしてもOKですが、タイトルだけは面倒でも入力するようにしましょう。 ↓理由は以下の通りです。 何か気になった記事をクリップするときは必ず「何がどのように気になったのか」について自分の言葉で一言添えるようにする。この“口
By: Asher Isbrucker – CC BY 2.0 本を読むことは、一部の層では有り難がられていますが、実際のところはどうなのでしょうか。 プラトンは『パイドロス』の中で、ソクラテスにこう語らせています。 それならば、ひとつの技術を文字の中に書きのこしたと思いこんでいる人、また他方では、書かれたものの中から何か明瞭で確実なものを摑み出すことができると信じて、その技術を受けとろうとする人、こういう人はいずれも、たいへんなお人よしであり、まさにアンモンの予言を知らざる者であるといえよう。 否定的なニュアンスが感じられますね。彼(ソクラテス)は「本」だけでなく、総体としての書き言葉に疑義を持っていたようです。 哲学者ショウペンハウエルは『読書について』の中で、もっと辛辣に語ります。 読書は、他人にものを考えてもらうことである。本を読む我々は、他人の考えた過程を反復的にたどるにすぎない
本を読みながら何か思いついたことをメモしたくなったら、たすくまを使うようにしています。 あらかじめ「アイデアメモ」というリピートタスクを作っておき、メモする際にこれを呼び出します。 「アイデアメモ」は以下のようにタイプを「-」にすることで、普段はタスクリストに現れないようにしています。Evernoteにノートを作るのに特化したオンデマンド・タスクというわけです。 ▼実際に作成されたノート たすくまでメモを残すと何がいいのか たすくまはタスク管理ツールであると同時に行動記録ツールでもありますので、アイデアメモをタスクとして「実行」しておくことで、 どの時間帯に思いついたのか どのタスクの前(後)に思いついたのか を後から振り返ることができるようになります。 また、読書メモであれば予め書籍のタグをEvernoteに作成しておくことで(未作成なら、たすくま上で新規作成してもOK)、Evernot
ペン先は、Adonitのスタイラスに比べれば太いですが、導電性繊維のスタイラスとしては細いと思います。替え芯も販売されています。ペン軸は、持ちやすい三角形をしています。 私の持っているデバイスである、iPhone 6s、iPad mini 2(Retina)、Kindle Fire HD 8の3種類で使ってみました。BAMBOO Soloの長さは、ちょうどiPhone 6sの対角線くらいです。一緒に持ち運ぶとしても、邪魔にはならないでしょう。 iPhoneアプリの「Tayasui Sketches」で描いてみたところ、思ったよりも一段ギュッと押しつけるにようにしないと、反応しませんでした。触れているだけではだめということです。少し斜めにして、普通に鉛筆で書く時くらいの筆圧で描く感じにすると、よく描けます。 ペン先の感触は、ふにふにしています。大ざっぱな文字書きはできますが、複雑な漢字は、思
過去10年以内に2回ほど、クレジットカードの不正利用の被害に遭い、その結果カードを再発行する(カード番号が変わる)ということがありました。 用途に応じて複数のクレジットカードを所持していますが、そのうちの何枚かは定期支払い(水道光熱費や会員制サービスなど)に設定しています。 定期支払いに使っているカードの番号が変わると、その番号を設定しているサービスすべてについて、一つずつ番号を更新する必要が生じます。 それなりの「大仕事」になるので時間的にも手間的にもダメージも大きく、しかし、やらないわけにはいかない厄介なものです。 自分でカードを変更したのならまだしも、原因が不正利用ということになれば、徒労感ばかりでげんなりしてしまいます。 そこで、今では次のような対策を立てて実行しています。 つまり、定期支払いに使っているクレジットカードは「定期支払い専用」にしてしまい、普段の支払いにはいっさい使わ
最近は、Hulu、Netflix、Amazonビデオなどなど、映画やドラマを手軽に観られるサービスが充実しており、よく観ています。 たいていの映画は2時間前後ですが、ドラマは1話あたり45分~1時間程度。 時間があまりないときは、映画ではなくドラマを1話だけ消化しよう、ということでドラマを観ることが多いです。 ここで、ふと気づきます。 本当は長編映画をじっくり楽しみたいのです。 なのに、時間がないからドラマで妥協している。 でも、ドラマはドラマで面白くて1話で済まずに、2話、3話と続けて観てしまうこともしばしば。 そうなると、映画を観たのと同じかそれ以上の時間消費になってしまいます。 仕事でも同じことが言えます。 時間があっても気持ちの“枠”に収まらないと、やらない 映画は取りかかりにくい難しい仕事であり、ドラマは取りかかりやすいすぐに終わる仕事なのです。 「今は時間がないから、この仕事は
By: Kim MyoungSung – CC BY 2.0 個人的なプロジェクトと言ってもいいわけですが、できる・できないはともかくとして、やりたいことを実際どう手がけていくかなど、検討したいと思うことはあります。 実際この種のことは、やるかどうかすら決まってないわけですから、検討など何を使ってもいいわけですが、ただ私はちょっとけちくさいところがあって1度検討したことを2度検討したくない、と思うのです。 そういう検討ツールなら決まっている。WorkFlowyだ、と言う人はいいでしょう。 しかし私は、そういうツールとしてWorkFlowyを使うのは、結果から言えばしっくりきませんでした。「やるかやらないか不明なこと」など、たいして重要だと思ってないので、しっくりこないくらい気にしなくてもいいのですが。 が、少なくともWorkFlowyよりはしっくりくるツールが見つかったので、そちらを紹介し
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く