『ケロッグ大学大学院 モーニング・セッション「日本から米国、そして世界への挑戦~サイボウズからLUNARRへ~」』 高橋英伸: LUNARRが開発しているソフトウェアについて少しお話していただけますか? 高須賀宣: LUNARRを始めたのは、既存の情報がどうつくられて、どういうふうに共有化されて、どういうふうに仕事に活かされているかということに注目したことがきっかけでした。 情報をつくってセーブすると、ウェブ上かローカルのパソコンの中にストアされます。それを利用しようとすると、サーチしないといけない。さらにコラボレーションするためにはシェアしないといけない。シェアするとそこでまた新しい情報が生み出される……というようなサイクルになっています。 僕はここに、「位置エネルギー」という根本的な問題を感じたのです。データをセーブしたとたん「位置エネルギー」を失って暗闇の中に落ちていく。暗闇の中から