福島県二本松市で国の暫定安全基準値である1kg当り500ベクレルを越える米が収穫された。しかも、その水田の放射線量は3000ベクレルであり、農水省が稲作をしてもよいとする基準の5000ベクレルよりもはるかに低いレベルの水田で起こったことである。 この結果は、福島県産の農産物に図り知れない程に深刻な影響を与えるものである。前回(49回)でも述べたように、現在の国の安全基準は極めて危険極まりないものであり、暫定的に定められたものである。しかしながら、この数値を決めた当局やその数値を報道するマスコミも国民もいつの間にか暫定という言葉を忘れ、世界にも類例のない高レベルの放射線量を安全基準にし始めている。 チェルノブイリの原発事故で被災国となったベラルーシの子供達の内部被曝は長年の経験から、日常的に食する野菜や小麦、果物や牛乳や肉類が50ベクレル内外であっても起っていたという事実である。原発事故から