近年日本でも、「フィランソロピー(慈善活動)」や「CSR(企業の社会的責任)」という言葉をよく聞くようになった。とりわけ3.11以降は、被災地に物やお金の寄付をしたり、ボランティアで慈善活動を経験した人は少なくはない。そうでなくても、勤め先や経営している企業のCSR活動が復興支援や何らかの社会問題の解決に携わっているというケースも珍しくはない。では、「フィランソロピック・プログラム・デザイン」という言葉はどうだろう。恐らく私たちの多くにとってはなじみのないものだが、これは慈善活動への寄付金が、社会問題の解決の為により効果的に使われるプロセスやプログラムを構築する仕事のことで、フィンランド在住のスイス人、アン・バドンがその第一人者だ。 カンボジアの、A2Bのプロジェクトが担当している地域の子ども達。このプロジェクトでは、学校建設の教育から健康・衛生面も含めた基本的な援助を施すメコン川流域のN