地域SNSなんてお役所主導でやってどうするんだ、新しいシステム開発費だって馬鹿にならないだろうに、という思いで、前回のコラムをご覧になった方もいるかもしれません。実は、今、長岡市と千代田区で動いている地域SNSのシステムは、熊本県八代市の職員が開発したものがベースとなっています。元々のプログラムをオープンソースとして扱い、他の自治体でも使用できるよう汎用性を持たせて公開したものなのです。 実に今という時代を象徴するエピソードだと思いませんか。10年前だったら、地方自治体の職員が作ったものをベースにして皆で使おうなんていう発想はまずでなかったでしょう。ひょっとしたら、SNSを作ろうということになったら、膨大なシステム予算を取って、大手システム会社に丸投げしていたかもしれません。 紙文化の時代には、意識の壁、縦割りの壁、行政と民間の壁など、いくつもの壁が存在しました。Web文化ではそうした壁が