沖縄県の米軍嘉手納基地に所属するF15戦闘機の訓練の一部について、米領グアムに移転することで日米両政府が合意したことが防衛省への取材で分かった。騒音被害の軽減のために2007年春から、嘉手納基地から国内の自衛隊基地へ振り分けてきたF15の訓練移転先に国外を加える構想だ。在日米軍の訓練の分散移転が進む中で、国外移転は初めて。 10年5月の日米の外務・防衛担当閣僚の共同声明に「嘉手納基地の騒音軽減」と「沖縄の訓練のグアムなど国外への移転」が盛り込まれ、日米間で検討してきた。今回の合意内容は、北沢俊美防衛相が31日夜に首相公邸で菅直人首相や関係閣僚に説明した。 一方、訓練移転に伴う経費は日本側が負担することとされ、3月末で期限切れとなる在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)の根拠になっている特別協定を改定することで対応する。1月中に前原誠司外相とルース駐日米大使が特別協定の改定案に署名