父の自殺、母親の旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)への傾倒、そして多額献金の果ての一家崩壊-。思春期にそんな体験をした山上徹也容疑者(42)は「教団と深い関係にある」として安倍晋三元首相を銃撃、殺害した。しかしテロ行為に訴えて家族の断絶が埋まるはずもない。事件後も母親は教団のつながりを頼り、親族のもとを去った。 「5千万円が返ってきたことについて、どう思いますか」 山上容疑者の伯父(77)によると、母親は昨年7月の事件から間もないころ、伯父宅で警察の聴取を受けた。 母親から教団にわたった金は総額1億円超。弁護士だった伯父はかつて山上容疑者やその妹らのために返金交渉を行い、平成26年までに5千万円を回収。しかし母親の手に戻った大金が、その後どうなったかは不明という。 母親はその経緯について対面した刑事にこう答えた。「あれはお義兄(にい)さんが勝手にやったこと。統一教会に申し訳ない」 事件
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