山口県周南市の山間部で起きた連続殺人放火事件。5人の命が奪われた凶悪事件だが、ネット上では、殺人などの容疑で先月26日に逮捕された保見光成(ほみ・こうせい)容疑者(63)への“奇妙な同情”が広がっている。閉鎖的な地域社会から疎外された男が、ついに怒りを爆発させた-とする見方に基づく擁護論。その盛り上がりの背景には何があるのだろうか。 ◇ 「田舎ではありがちなこと。集落ぐるみのいじめがなければ、加害者は殺人を犯すような人物ではなかったと思う」(はてなブックマーク) 「やっぱ村社会みたいな閉鎖的な環境は人をゆがめるよな」(ツイッター) 事件の現場は、周南市の中心部から車で約45分離れた山中の小さな集落。過疎化が進み、今年6月時点で14人の地区住人のうち10人が65歳以上という典型的な「限界集落」だ。報道される関係者の証言からは、狭い人間関係の中で、長期にわた