2000年以降、読者を増やし続けているライトノベル。このライトノベルの文体や表現の特徴とは何か。どのような表現方法を駆使してどのような効果を狙い、読者にどうアピールしているのか。その過程で日本語がどのような姿で創造・消費されるようになってきたのか。この書き言葉のディスコースの中で起こる現象に焦点をあて、多角的な分析を試みる。現代の日本、特にポピュラーカルチャーの世界で、日本語はどのような機能を果たしているのか、今私たちの生きる言語文化をライトノベルから読み解く。 第1章 ライトノベルという現象 ライトノベルの定義と種類 歴史的背景 ライトノベルの周辺 ノベライズとライトノベル化 マルチメディア展開 ポストモダンとライトノベル 近代文学の終わり 自然主義的リアリズムからマンガ・アニメ的ライトノベルへ ジャンルとしてのライトノベル ライトノベルと非ライトノベル 第2章 ライトノベル表現の概観