浜岡原発が全面停止する見通しになったことで、中部電力が電力を供給する愛知、静岡、三重、岐阜、長野の5県では需要がピークを迎える夏場の電力供給に懸念が出てきた。東海地域にはトヨタ自動車、ホンダ、スズキなど大手自動車メーカーを含む製造業の工場が集積している。仮に電力の使用が制限されれば、東日本大震災で打撃を受けた生産体制復旧への影響も避けられない。【工藤昭久】 中部電が策定した11年度の供給計画によると、同社の供給力は約3000万キロワットで、ピーク時の最大電力量を約2560万キロワットと想定。供給力から最大電力量を引いた予備電力は約440万キロワットだ。 浜岡原発の供給電力量は、現在定期検査中の3号機と4、5号機の合計で約360万キロワットのため、浜岡原発を全面停止した場合の予備電力量は約80万キロワットに落ち込み、予備電力率は約3%程度に低下する。 中部電の水野明久社長は5日、浜岡原発を視